Gの祈り

2007年10月2日、午後5時45分。
神棚に水を供え、盛り塩をする・・・。
両手を合わせ祈る、祈る、心静かに祈る・・・。


同、午後5時55分。
僕は冷蔵庫からヤクルトを出し、ペロリ飲みの儀式に移る。
たぶん、僕の腸内のビフィズス菌たちはな、全員が巨人軍の帽子をかぶっていると思う。
どうか、ヤクルトのLガゼイシロタ株を食べ尽くしてほしいと願う。
ご腸内の皆様〜っ!・・・なんちゃってな・・・。
念のためにね、ヤクルトをもう1本飲んでおこう・・・。
飲んでかかれば大丈夫だ、元気ハツラツ!どんと行け!
そうだ!我が巨人軍よ!我が愛する巨人軍よ!
英語で言うとジャイアンツよ!
オッケーオッケー、ノープロブレム!だ。


同、午後5時59分。
テレビの前に正座する。
チャンネルはGタス!音声はTBSラジオ
実況は宇宙のマツシタケンジ氏、解説は大魔神・・・。


永久に不滅の巨人軍と共に戦うべき夜が来たる!
A級に不潔の僕が言うのも恐縮なのだけれど・・・。


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おお!ジャイアンツ!
その名担いてグランドを照らすプレーのたくましさ!
ジャイアンツ!ジャイアンツ!
ゆけゆけ!それゆけ!巨人軍!


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ドームの屋根の向こうには、今も燦然と輝く星があろう・・・。
ハヤトよ、お前にも見えるか?
そうかそうか、見えるか・・・。
そうだ、あれが巨人の星・・・。
真っ赤に燃える王者の印だ・・・。
え?真っ赤なのは父ちゃんの顔だってか?


父ちゃんは今、モーレツに感動している・・・。


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ツーと一筋・・・。
熱い何かが僕の頬を伝う・・・。


勝利の凱歌が上がる・・・。


熱い何かは止めどなく頬を伝い続ける・・・。


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奪回・・・。
ついに奪回成る!


一筋だった熱い何かは今、滝のように溢れ出す・・・。


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「母さん!母さん!見てみて!父さんが泣いてる!
 おお〜っ、本当に泣いてるよ!」


・・・うるせえ、ハヤトよ・・・。


あの星が見えるんだろ?
巨人の星が見えるんだろ?
だったら泣け!腹の底から泣け!
涙は心の汗なのだ!


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我が巨人軍、5年ぶりのV!
ご声援ありがとうございました!