明かりを灯せ!
日毎に秋が深まる。
おどろくほど日没も早い。
金木犀の香りが夕刻の町を包んでいる。
川を挟んだ向こう側に見える高校の校舎に、煌々と明かりが灯る。
夜間に学ぶ若者たちの姿を光の中に想う・・・。
その明かりが照らしている遊歩道をハヤトはランニングしている。
無我夢中で追える夢を持てるありがたさを感じてほしいと僕は願う・・・。
今週もずっと、欠かさずにバットを振っていた。
ブンッ!ブンッ!って音がする・・・。
僕はひたすら布ボールを投げた・・。
息子の、少しずつ大人っぽくなった表情がうれしい・・・。
「真剣に夢を追おう!着いて来てくれ!」
赤いボールペンで力強く書かれたメッセージがある。
監督の熱い心に、ハヤトも仲間たちも、全員が呼応している・・・。
フォア・ザ・チーム!ってね・・・。
野球を学んでおくれよ。
野球から学んでおくれよ。
野球が出来るシアワセを感じておくれよ。
それが親父の願いだぜ、ベイベ・・・。
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