約束のボール
その親子の姿は、2年前のハヤトと僕と同じだ・・・。
お父さんと男の子はね、同じ少年野球チームの帽子をかぶっている・・・。
男の子はユニフォーム姿で、リュックを背負っている・・・。
知らない学童チームなのだけれど、なかなか格好いいデザインのユニフォームだ・・・。
たぶん、男の子のリュックの中身はね、宝物のように大切にしているグローブと水筒・・・。
それから、お母さんが作ってくれたオニギリだろうな・・・。
おそらく、いつもは小学校の校庭で野球を習っている男の子の目には、
この清瀬第2グラウンドはね、とてつもなく大きく見えるだろうと思う・・・。
両翼90メートル・・・。
野球専用のグラウンドだよ・・・。
男の子は、キラキラと目を丸くして輝かせている・・・。
ようこそ!
英語で言うとね、ウエルカムだ!
ようこそ!清瀬ポニーへ!
君は、野球の神様に導かれてやって来ました。
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インターネットで調べたり、
野球な親子のバイブル、「中学野球小僧」で知ったり、
知り合いにお願いして紹介してもらったり、
それは、人それぞれなのだけれど・・・。
6年生の男の子とお父さんの姿はね、
見ているだけでウルウルとしてしまう・・・。
それは、2年前の僕ら親子の姿と同じだからだ・・・。
とっても大事な心を思い出させてくれるからだ・・・。
切なくて祈るような気持ちで、僕らもここへ来た。
だから気持ちがね、痛いほどわかる。
お父さんも男の子も、ね、
ドキドキとワクワクの気持ちでいっぱいでしょ?
ウエルカム!ポニーリーグへ!
僕らと仲間になりましょう!
僕は、相変わらずなのだけれど、積極的にね、そんなお父さんに声を掛ける・・・。
ポニーは本当に楽しいですよ。
まだしばらくは、自分の子供と一緒に野球を楽しみなさいってね、
野球の神様が言ってくれているような気がします。
親父同士もポニーではね、チームメートになれます。
雪が降るまで半袖を着ている僕が言うのも恐縮ですが・・・。
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そうそう、
小学校の高学年からね、中学1年生までの期間を、
野球の世界ではゴールデンエイジと呼ぶそうだ・・・。
野球が本当に好きで、真剣に野球を学ぶことを希求している子供ならば、ね、
これだけ恵まれた環境があって、優れた指導者がいるクラブチームはオススメ・・・
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写真のボールは、約束のボール。
初めてハヤトと僕が第2グラウンドへ行った日にもらったボール。
若い古川コーチがハヤトにくれたボール。
「おいでね。待ってるよ。一緒に野球をしよう!」
古川コーチが贈ってくれた一言が、今もなおハヤトを励ましてくれている。
第2グラウンドからの帰途、ハヤトはずっと、そのボールを握りしめていた。
「父さん、オレ、清瀬ポニーで野球がしたい・・・。お願いしてほしい・・・。」
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2年近くの歳月が経過した今、
中学からの硬式野球を志したハヤトの想いは勇気だったのだろうと感じている。
だからこそ出会えた仲間がハヤトには多い・・・。
勇気だ。
勇気こそ、野球少年にとっての一番大きな武器だ・・・。
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多くの6年生たち・・・。
勇気・・・持ってる?
ならばおいで・・・。
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硬式野球はね、決して恐くないよ・・・。
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仲間になろう。