ケーキ回復
あっ!
この紙袋は何だろう?
我が家の居間のテーブルの上に置いてあったんだ・・・。
どれどれ・・・。
「いつもありがとうございます。
清瀬ポニー」
そんな言葉が袋に書かれている・・・。
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僕へのプレゼントだね、きっと・・・。
「いつもありがとうございます。」なんて言われちゃうと照れちゃうな・・・。
照れちゃって頭を掻くぞ、ポリポリ・ポリポリ・・・。
いえいえ、どういたしまして。とでも言おうか・・・。
恐縮しちゃうな〜・・・。
御礼を言われるような事をした覚えはない・・・。
本当に僕って親父は、な〜んて奥ゆかしいんだろう・・・。
なんたってさ、御礼を言いたいのは僕の方なんだもんな・・・。
「こちらこそありがとうございます。
愛する清瀬ポニーへ。」
ホワイトデーには、お返しにそんな言葉を書こうと決めた。
可愛らしいチェック柄の紙袋に金色のリボンだ・・・。
中身は何だろう?
オーソドックスにチョコレートかな?
それとも手作りクッキーかな?
親父の仲間たちは全員もらっただろう・・・。
なにしろみ〜んながんばっているんだもんね・・・。
クマさんなんかはね、もう食べちゃっただろうな・・・。
うれしいな〜。
プレゼントってさ、いくつになってもうれしいものだ・・・。
プレゼントの袋を手に取る。
結構軽い・・・。
そうかぁ、フワ〜っとしたケーキかもしれない・・・。
あとでハヤトが帰って来たら、見せびらかして食〜べよっと・・・。
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冷蔵庫に入れておこう・・・。
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夕方、仕事から帰ったカミさんが驚いていた。
「ちょっと!何でコレが冷蔵庫に入っているのよ!」
え?ソレ?
ソレは僕がもらったケーキです・・・。
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「違うわよ!コレはトイレットペーパー!
遠征先のグラウンドのトイレに置いて来る物なのよ。」
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とほほ・・・。
口が塞がらない・・・。
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あのう・・・。
遠征先のグラウンド当番の方・・・。
いつもありがとうございます。
程よく冷えています。