歳月

「長いようで短い・・・。
 短いようで長い・・・。」


言いえて妙な言葉なのだけれど、中学時代の野球を表現するにはピッタリだと思う。


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元気な6年生たちの姿を見ていると、本当に僕は、この言葉を実感する・・・。


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息子たちもきっと、ずっとずっと小さかったはずだ。
体験練習の6年生たちと同じようにね・・・。


この2年の歳月が大きくしてくれた。
長くて短い日々が大きくしてくれたのだ。


初めて清瀬第2グラウンドを訪ねた時の感動を忘れてはなるまい。
その日はまるで昨日の事のようでもあり、
はるか彼方の昔の事のようでもある。


アッと言う間の中に、たくさんのたくさんの出来事があった。
短くて長い日々は、とても不思議な感覚だ。


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小学生時代のチームからはね、たったひとりだけだったのだけれど、
ちっとも心細くなんてなかったとハヤトは言う。


先輩たちは大きくて強くて頼もしくて、
そして何よりも暖かく優しかった。


同級生の誰もがイイ奴ばかりだった。
みんなで励ましあってがんばってきた。


そうだね、清瀬第2グラウンドを駆ける野球少年たちは、
みんな真剣に野球を学ぶ事を希求している選手ばかりなんだものね。


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だからここには風が吹いているんだね。
野球の風が吹いているんだね。


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6年生がやって来た。


今度は君たちが先輩になる。


もっともっと大きく強くなれ。
頼もしくなれ。


暖かく優しくなれ。


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短くて長い歳月の中で。
長くて短い歳月の中で。


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野球の風が吹くグラウンドで、


みんなが素晴らしい野球小僧になれ・・・。


カキーン!