バイブル オブ ベースボールキッズ
「父さん!父さ〜ん!スゴイよ!
載ってる!オレたちの事が載ってる!
ものすごくウレシイ!」
本屋さんからハヤトは猛ダッシュで走って帰宅。
買ったばかりの「中学野球小僧1月号」をしっかりと持ち、僕の仕事場のドアを開けた。
どれどれ、父ちゃんに見せてみな。
188ページだな、おっ、みんなの写真が載っているね・・・。
とてもとてもうれしくてさ、そしてありがたい事だね・・・。
優勝の盾を縦に持って写っているハヤトの顔は、ちっこくて表情までは見えないのだけれど、
どれほどハヤトにとっても仲間たちにとっても励みになる出来事だろう・・・。
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「中学野球小僧」は、まさに野球少年たちのバイブルだ。
野球の好きな子供たちのために書かれている、とても良心的な本なんだ。
雑誌などと呼んでしまうのはあまりにも失礼で、いつまでも保管するべき知識の宝庫だと言えよう。
バックナンバーが本棚に増えるたびにね、宝物が増えるようなものだ・・・。
ハヤトは項目ごとに付箋を貼り、熱心に何度も読み返し続けている。
トレーニングの方法について。
身体のケアについて。
野球用具の手入れの仕方について。
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現代の野球少年たちはシアワセだ・・・。
こんな素晴らしい本が発行されているんだもの・・・。
現代の野球少年たちは恵まれているよなぁ・・・。
それは、おそらく親父たちの誰もが感じている事だろうと思う・・・。
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中学生の野球少年たちや親御さんに読んで頂きたいのはもちろん・・・、
それ以上にね、現在、小学生の野球少年を持つ親御さんたちにも読んで頂きたい本だ。
野球少年の聖書だよ。
英語で言うと、バイブル オブ ベースボールキッズさ。
夢を持つ事の大切さと、夢を信じさせてあげる事の大切さを教えてくれる聖書なり。
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188ページだ。
瀬川ふみ子さんの文章で書かれている。
「ポニーリーグ秋季関東新人戦、接戦を制した清瀬ロングコックス(東京)が優勝を飾った。」
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瀬川さんの心の優しさを知る機会があった。
全ての野球少年を暖かく見守る姿に感動した。
これからもずっと、がんばり続ける少年たちの様子を、
女性ならではの柔らかく繊細な眼差しで多くの人々へ伝え続けてほしい。
一人の中学野球少年の保護者として、僕は感謝の気持ちでいっぱいだ・・・。
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「父さん、布ボールを投げて。」
こんな毎日を過ごせるシアワセ。
多くの人々が多大な尽力を続けている世界で過ごせるシアワセ。
ただ単に野球を続けている姿を見ているだけだってシアワセなのに・・・。
ありがたい・・・ありがたい・・・。
毎号、「中学野球小僧」をハヤトが買って来るたびに思う。
なんてシアワセな野球の世界に僕たちはいるのだろう。
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今頃、清瀬ポニーの息子の仲間たちもね、
みんなシアワセな気持ちで「中学野球小僧1月号」を読んでいるだろうな・・・。
カキーン!の心、親心、押せば命の泉湧く
ワクワク・ドキドキ・ハラハラの日々よ、
これこそシアワセなんだね・・・。