シアワセなクリスマスに向けて。

徹夜明けの一日。


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昨晩からずっと、ルース(裸石と呼ばれる、まだ何も加工されていない宝石)とにらめっこしながら僕は、ペンダントヘッドのデザイン画を7枚描いた。
イメージだとかアイデアが閃く瞬間がある。
とっても不思議な感覚なんだよ。
頭の中に降りてくるんだ・・・。
すごくワクワクして楽しい仕事の一つなのだけれど、
そんな時にはね、こうやって集中して描き続けなければならない・・・。
そんな時が夜だったりなんかしちゃうと、どうしても徹夜になる・・・。


だが、イメージのすべてを形に出来た充足感がある。
とっても疲れて頭はボ〜ッとしているのだけれど、心地よい満足感がある。


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今年、クリスマスの曲が街中に流れ始めた時期が早かったような気がする。
きっと、世相がシアワセを待ち侘びているからなのかもしれないね。
この一年を象徴する一文字の漢字は、「偽」なのだそうだ。
「偽」が巷に溢れている今、せめて自分自身は「真」で在り続けなければならないと思う。
愚直なまでに「真」を貫ければ、僕は、それでいい。


価格の高低ではなく、宝石と呼ばれる石たちは美しい。
美しい石たちの前で、恥ずかしくない生き方をしたいものだ・・・。


僕のペンダントを手にしたお客さんの笑顔を想像する。
どこかの誰かのシアワセそうな笑顔を想像する。


すると、僕もシアワセな気持ちでいっぱいになる・・・。


それが僕の仕事なんだ。


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明け方、FMラジオから流れてきた・・・。
ジョンレノンのハッピークリスマス・・・。


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真夜中に降り始めた雨も、昼過ぎには上がるらしい・・・。