まされる宝 子にしかめやも

昨夏、一番下の子供さんが結婚なさり独立した旨。
ずっと御無沙汰している恩師から頂いた年賀状には、そんな近況が添えられていた。
「我が家もとうとう2人暮しに戻ってしまいました。みなさんで是非、遊びにいらして下さい。」


子供たちが立派に独立して家を出る。
夫婦2人での生活が再び始まる。


それはサミシイ事なのか、シアワセな事なのか・・・。
いや、シアワセな気持ちとサミシイ気持ちのどちらが大きいのか・・・。
僕なんかには、まだまだ想像も出来ないのだけれど、
ただ、年賀状には万葉集の・・・、それも山上憶良の歌が印刷されていて、
変わらぬ先生の心が垣間見えたようで、僕はうれしかった・・・。


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〜まされる宝 子にしかめやも〜


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3連休明けの平日の今日も寒かった・・・。
だが、今週が冬の寒さのピークなのだと長期の天気予報で聞く・・・。
冬らしい冬だと言っていたくせになぁ・・・。


晩御飯は鍋・・・。
簡単な食材ばかりでもね、美味しくて楽しい・・・。
家族揃って鍋を食べながら僕は、先生の年賀状を思い出していたんだ。
回数にすると何度?あと何度みんなで揃って鍋を囲む事が出来るのだろう・・・。
家族の時間は永遠のようであり、たぶん短い・・・。


ハヤトが食いしん坊になり、一食あたりに米を5合炊くようになった・・・。
娘の学校での様子を聞くのもうれしい・・・。


短い寒い冬の中の1日・・・。
食卓の光景・・・。


マイタケ美味いだろっ?・・・僕は子供たちに聞く。
マイッタけ?・・・なんちゃって・・・。


「寒いよっ!」って言われる・・・。


そうさ、父さんが冬を寒くしなくっちゃならない・・・。



「寒いよっ!」なんて言いつつ笑顔・・・。
子供たちは笑顔・・・。


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〜まされる宝 子にしかめやも〜