ドドーンと土曜日、火のオブジェ。
土曜日、絶好の野球日和になりそうな朝。
ドラム缶の焚き火を着けに行く・・・を、口実にして、
僕は、清瀬第2グラウンドへ行っちゃう・・・。
やっぱり野球の空気を吸いたいんだもの・・・。
ウエさん、カトさんと一緒にね、火を起こす・・・。
選手のみんながね、暖かく過ごせますように・・・って。
僕ら、新3年生の親父たちにすればさ、最後の冬・・・。
ウエさんもカトさんも僕も、軍手がいつの間にか古くなっちゃっている事に笑う・・・。
二度の冬を越え、薪を運んだ軍手のね、くたびれ具合に笑う・・・。
大切な親父の仲間たちだ・・・。
くたびれて黒ずんだ軍手だってさ、僕たちが一緒に歩んだ誇り・・・。
春、もうドラム缶の焚き火が必要なくなった頃、今シーズンがスタートする・・・。
そして9月に僕らの息子たちは卒団する・・・。
このドラム缶に火を灯す事が出来るのもね、残り僅かだ・・・。
僕は、大切な親父の仲間たちと一緒にいられる時間をも、慈しんで過ごそうと思う・・・。
僕らはここで、同じ野球の空気を胸いっぱいに吸って過ごした・・・。
ポニーの野球を、多くの人に知ってほしいと願う・・・。
40歳を越えたってね、こうやって親父だって友達が増える喜びがあるんだ・・・。
みんなみんな同じ・・・。
ウエさんはリョウくんに夢を見ている・・・。
カトさんはケンちゃんに夢を見ている・・・。
僕は、ハヤトと一緒に夢を見ている・・・。
みんなみんな同じなのだもの・・・。
だから同じ夢を一緒になって追える・・・。
親父たちだってさ、チームになれる・・・。
むしろ、日本でポニーリーグの火を灯した伊藤理事長は、ね、
「親父たちだってチームになりなさいよ。」って、考えてくれていたのかもしれないって思う・・・。
こんなに心豊かなる野球の日々を過ごす・・・。
シアワセな野球の時間を過ごす・・・。
カキーン!
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野球はね、子供たちの野球はね、・・・いいじゃないか・・・。
子供たちが主役であっていいんじゃないか・・・。
子供たちは夢を見ている・・・。
そうさ、それでいいんだ・・・。
たくさんたくさん夢を見てもいいんだよ・・・。
夢を見よう!夢を見よう!終わりのない夢を見よう!
それでいいんだよ・・・。
野球はね、君たちのもの・・・。
野球が好きな子供たちのもの・・・。
野球で泣いている子供たちを見た・・・。
たくさんの子供たちが野球で泣いていた・・・。
泣くな!
一番大切な野球で泣くな!
ポニーへおいで・・・。
ポニーリーグの野球においで・・・。
一人でも多くの子供たちにね、ポニーリーグを知ってほしい・・・。
どんな子供だって主人公になれる野球がある・・・。
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焚き火・・・。
火がユラユラと揺れる・・・。
ドドーンと大きな薪をくべるのは、我らが山中コーチ・・・。
う〜む、あまりにも燃焼効率の悪そうな薪の置き方だ・・・。
だが、どうだろう?
結構ね、僕なんかはさ、アートっぽく見えるんだけれど・・・。