映画、「蒲田行進曲」の歌だ・・・。
そう、〜キネマの天地〜と唄う・・・。
だが、僕らの年代の野球好きにとれば、それは、加藤博一さんのテーマ曲だ・・・。


加藤博一さん、僅か56歳で逝く。
今日はラジオからね、何度も何度も「蒲田行進曲」が流れた・・・。
あの軽快なメロディが、とても物悲しく聞こえた・・・。


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僕が実際に加藤博一さんのプレーを見たのは、たしか、後楽園球場最後の年だった・・・。
中学生のみなさんはね、記憶にすら無いと思うのだけれど、
かつて、クジラと言う名前の球団があったんだ・・・。
そう、大洋ホエールズだ・・・。


1番、高木豊
2番、加藤博一
3番、屋鋪要


とてもとても俊足な選手が並んでいた・・・。
彼らはね、スーパーカートリオと呼ばれていたんだよ・・・。


「ヒロカズ〜!ヒロカズ〜!ヒロカズ〜!」
ものすごく大きなファンからの声援を受けていた・・・。
今ではね、名前を連呼する声援は珍しくなくなったけれど、
当時、とても印象に残る応援だったよ・・・。
きっと、多くのファンから愛されていた証拠だよね・・・。


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もう一度ユニフォームを着て、指導者としてグラウンドに立つ夢を見ていたと聞く・・・。


56歳の野球少年にだって夢はあった・・・。


叶わなかった夢が、あまりにも切ない・・・。


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スーパーカーと呼ばれた男。
彼は、全速力で人生を走り抜けた。


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蒲田行進曲」が流れる。


誰だってさ、夢のほとんどは叶わないのかもしれない・・・。
でも、ずっとずっと夢を持ち続けるべきだと僕は思う・・・。


今ある人生を自分らしく生きるためのね、必須条件なのだと思う・・・。


夢を持ち続け、叶えるために走る・・・。


その大切さを、今日、加藤博一さんは教えてくれたんだ・・・。


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蒲田行進曲」が流れる。


けれど、とっても寂しいな・・・。