凄い!大田スタジアム!

hayatonooyaji2008-03-15


人工芝がとても美しい・・・。
こんな場所で野球が出来るなんてね、それは、本当にシアワセな事だ・・・。
昨晩降った雨が、とってもいい感じの湿度を保っている・・・。
薄い雲は陽光に弾けるように散り、無数の煌く粒になった空気がスタジアムを包んでいた・・・。
しっとりとして、まるで絹のような肌触りの野球の風が吹く・・・。


野球の風・・・。
そう、これが野球の風さ・・・。


スタンドの一番高い所に僕は立ち、目を閉じてゆっくりと深呼吸をする。
野球の風の中にはね、いろんないろんな香りや味があるんだとあらためて感じた・・・。
しょっぱさや、甘さ、ちょっぴりのほろ苦さ・・・。
何の力も持たない僕なのだけれど、ずっとずっと、野球の好きな子供たちを見ていよう・・・。
深呼吸をした僕の肺の中に満たされた、野球少年たちの汗と涙の香り、その全てをしっかりと受け止めてあげようと思う・・・。


がんばれがんばれ!
そんな言葉しか思い浮かばないけれど。


陽光は一層の眩しさを増し、ただただ目くるめく煌く。
泣いても良し。笑っても良し。
そのしょっぱさや、甘さや、ちょっぴりのほろ苦さから、大事な心を学んでおくれ・・・。
野球を学ぶ本当の意味ってさ、きっと、間違いなくそこにある・・・。


勝ったりする・・・。
負ける事もある・・・。
むしろ、勝ったり負けたりを繰り返す事が出来るから野球は素晴らしいんだ・・・。
いつか、君たちが大人になり、そして、荒れた海のような社会に漕ぎ出す時、
きっと、しょっぱさや甘さやほろ苦さを思い出す場面にね、何度も遭遇するだろう・・・。
一人の人間なんてさ、本当に小さな一艘の小船みたいなものだ・・・。
今、中学生時代に学んでいる野球は、危機の時にこそ強くオールを漕ぐ勇気を君たちに与えてくれるものだ・・・。


勝ったりする。
負けたりする。
泣いても笑っても良い。
ひたすら君らしく誇り高くあれ。
グラウンドにいる選手も、ベンチにいる選手も、そしてスタンドにいる選手も・・・。
しょっぱさも甘さも苦さも思い知れ!ひたすら思い知れ!
学校の教室にも無い、学習塾でも学べない、本当の勉強がここにあるんだ・・・。


がんばれがんばれ!野球少年!


中学野球・・・。
そこにはヒーローなんていない・・・。
スーパースターなんていない・・・。
ただただ美しい形をした木の枝に、様々な大きさの蕾が並んでいるだけだ・・・。
春、ひたすら開花する日を待ち侘びるソメイヨシノみたいにね・・・。
僕の目には、そう映る・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ポニーリーグ関東連盟・春季大会開幕!


「フレー!フレー!カーヌーマー!
 フレー!フレー!キーヨーセー!」


両軍の選手がグラウンドの上で向き合う。


球春到来!


さぁ!プレーボール!