「節」を越える、「徳」を積む。

実は、あえて僕は書かなかったのだけれど、ハヤトは現在、少しだけ戦線離脱中だ・・・。
沖縄から帰京後、初めての平日練習の時、ボールが手に当たり、怪我・・・。
あまりにも大袈裟に首から三角巾で右手を吊った姿で、多くの方々に余計な心配をお掛けしてしまった事を、ここでお詫びしなければならない・・・。


昨日、驚異的な回復力だと整形外科で言われた。
僅か1週間で固定具(シーネ)も外れ、痛みもない・・・。


この時期の大きな「節」・・・。
この「節」を決して無駄にせず、より強く深く、野球について考えてもらいたいものだと僕は願う・・・。


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ハヤトよ、竹を見よ。
君の背丈よりも遥か大きな竹を見よ。
竹は幾つもの「節」がある。
「節」があるから強い。
そしてしなやかだ。


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「好事魔多し」という。
ずっとずっと順調だった。何事も順調に進んでいた。けれど物事にはね、さまざまな時がある。
順調な時にこそ注意が必要なのだと君は覚えただろうと思う・・・。
それはね、常に謙虚な心で在り続けなさいよって事なんだ・・・。
何事にも感謝して感謝して感謝して、さらに感謝する心が大切なんだよ・・・。
父さんが今、君に言ってやれるのは、それだけだ。


「好事魔多し」ってね、肝に銘じておけばいい。
そうすれば何も怖れる必要なんてないさ・・・。


だが、「禍福は糾える縄の如し」ともいう。


人生とは、かくも奥深いものなんだぜ・・・。


「好事魔多し」も真実だし、また、「禍福は糾える縄の如し」も真実だ。
「自分自身」をしっかりと持って、ただ「徳」を積もう・・・。
野球の神様の前で、揺らぐ事のない「徳」を積みなさい・・・。


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今で良かった。
この時期で良かった。


中学野球時代の一番大きな夢にはね、間に合う・・・。


「うおおおっ!野球がやりたいっ!」と、昨日、遠征からの帰宅後の第一声が、それ。
そんなハヤトの言葉に対して、
「え?野球をしてきたでしょ?みんなと一緒にいたんでしょ?」って、カミさんが言った。
さすが!我がカミさん・・・。
しっかりと野球少年の母の言葉だ。
君を、「ハヤトのオフクロ」と名付けよう。


ア・オ・イ・ク・マ
ア・オ・イ・ク・マ


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今月末、少しだけ大きな野球人に成長して、打席に立つ姿を信じて。