手相って、そう?
ふとしたきっかけで、手相を見てもらう機会があった。
僕は元来、占いの類は一切信じていない男なのだが、せっかくだからと周りの人に勧められてのこと・・・。
昔、僕は前世が「ニンニク」だったと言われてしまい、とっても悲しい思いをした事がある。
考えてくれ・・・、「ニンニク」だぜ、「ニンニク」・・・。なぜに植物?
英語で言うとガーリックさ・・・。
せめて嘘でもいいからさ、「鎌倉時代の侍」だったとか、「江戸時代の博徒」だったとか言ってほしかった。
よりによって「ニンニク」はないだろう・・・。
それ以来ずっと、占いは信じていない・・・。
信じてたまるものか・・・。
手相を見てくれたのは、上海から来日したばかりだという女性だった・・・。
まだ若いのだけれど、よく当たると評判の占い師さんなのだそうだ・・・。
ものすご〜く美人だったぞ・・・。
僕は、中国4千年の歴史に想いを馳せた・・・。
鶴は千年、中国は4千年、亀は万年、ナボナは亀屋万年堂・・・。
美人薄命と言う・・・、どうか長生きしてくださいな、お嬢さんってね、僕は祈った。
そして、腹を決めた・・・。
さぁ、どうぞ!手相を見てくだチャイナ!・・・・なんちゃってね。
「内臓ニ大キナ病気ノ種ガアルネ・・・。注意必要ネ。
ソレカラ、アナタ、スゴイオ金持チネ・・・。」
わっはっは!大ハズレだと言えるだろう・・・。
お金持ちだなんてね、生まれて初めて言われたぞい・・・。
お小遣いが支給されるのは25日さ!
時々ハヤトに借りたりするほど困窮しているんだぜ・・・。
そんな僕のどこが金持ちアルカ?
「アナタノ知ラナイ所ニアルネ、オ金、イッパイイッパイアルネ!」
え?僕の知らない所にある?
それでは意味が無いです。
その場所を占って下さいませんでしょうか?
「ダメネ。自分デ探ス!・・・ソレガ人生ネ・・・。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ニンニクの生まれ変わりの僕が言うのも恐縮なのだけれど、
あなたは占いを信じているだろうか?
あくまでもひとつの指針として、それは心に留めておくべきなのだと僕は思う。
ただ、内臓に関してはね、注意して過ごさなければ・・・。
そうでなきゃいけ内臓・・・ってか。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
さて、と・・・。
いよいよ今日からハヤトは素振りを再開した・・・。
ゆっくり、ゆっくりなのだけれど・・・。
表情は真剣そのもの・・・。
この夏、たくさんの大きな夢に挑むために・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
息子の真剣な顔を見ながら思った・・・。
「人事を尽くして天命を待つ。」という言葉を・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ただ、ひたすらに己の成すべき事を尽くすだけだ・・・。
明日など分らぬ・・・。
誰にも分らぬ・・・。
それは、己の手で拓くものだ・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
僕は、やっぱり占いは信じないようにする・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ところで、あなたは何型?・・・血液型・・・。
え?・・・B!
お〜い、みんな!B型だってよ!この人・・・。
やっぱりなぁ・・・。
B型なんだね、ワッハッハ!