とべ!アンパンマン

hayatonooyaji2008-05-14

やなせ・たかしさんが、ラジオに出ておられた・・・。
なんと心優しく、美しい言葉を語る人なのだろうと思った・・・。
こんなにも美しい日本語を聞いたのは、本当に久しぶりだ・・・。


やなせさんは、自身の息子であるアンパンマンについて語っていた。
それは、僕たちのような普通の父親が息子に寄せる想いと似ていて、なんだか微笑ましかった・・・。


アンパンマンはね、格好いいヒーローじゃない・・・。
ただひたすらに優しいのだ・・・。
泣いている人や、弱い人や、困っている人を、放りおけない心の持ち主なのだ・・・。
自分はもっと弱くなってしまうのだけれど、みんなにアンパンを食べさせてあげるんだ・・・。


やなせさんがアンパンにたとえたのは心。


アンパンマンは惜しむ事なく誰にでもアンパンを食べさせてあげる。
無限に無限に食べさせてあげるのだ・・・。
安心しながら食べさせ続けてあげるのだ・・・。
とってもとってもお人好しなのだ・・・。
ジャムおじさんが新しいアンパンをいつでも焼いていてくれるのを知っているからね・・・。


ジャムおじさんはきっと、やなせさん自身なのだ。
父ちゃんなのだ。
父ちゃんがいつだって新しいパンを焼いていてくれるのを知っている子供は、
アンパンマンみたいな心を持つ事が出来るんだそうだ・・・。


人を憂い、泣く・・・。
人を憂うと書き、優しいと読む。
優しい心こそ強さだと語るやなせさんは、アンパンマンに想いを託す・・・。


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大きな地震が起きて3日。
今もなお、瓦礫の下で助けを求めている人がいる・・・。
学校が多く倒壊しているのはなぜか?
蜂起(暴動ではないんだよ、学校でね、社会科の先生に聞いてごらん。)があった地域の詳細な状況が隠されているのはなぜか?


考えてみよう。
考え続けていよう。


倒壊した学校の現場で、泣いているお父さんとお母さんの姿が映る・・・。
君と同じような年代の子供たちが下敷きになっているんだもの、
僕の胸も痛くて押しつぶされそうになるよ・・・。
他人事ではないんだ・・・。
今回もまた、赤十字を通じて小額の義捐金を送る事ぐらいしか思い浮かばないけれど・・・。


「父さん、いろいろと教えてくれ・・・。」
ニュースを見て、画面をじっと見つめながら、君は僕に聞く。


他山の石とは思わぬ事だ。


刹那的ではなく、今をただ我々は生きるだけだ。


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ちっちゃな頃、アンパンマンを夢中になって見ていた君たち。


君たちの中に、アンパンマンみたいな優しさや勇気が芽生えている事を信じていよう。


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新しいアンパンを僕は焼こう。