きっと野球の風になって少年たちの近くに。

hayatonooyaji2008-06-03

雨上がりの夜。
ちょうどハヤトがランニングを終えて、家に戻った時でした。
チームからの連絡メールには、訃報とありました・・・。


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少年たちが野球の主役であると語り続け、そして日本にポニーリーグの火を灯した人。
日本ポニーベースボール協会理事長、伊藤慎介さん永眠・・・。


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ずっとずっと僕は、平癒される事を願い、祈り続けていました・・・。
守り抜いてこられた少年たちが待つグラウンドに、スタジアムに、
元気になって戻ってこられる事を信じていました・・・。


ポニーリーグでは、
野球を学ぶ上で、どんな厳しい状況にある少年でさえも、
みんなイキイキとして、目を輝かせてプレーをしています・・・。
そんな姿を見かける度に僕は、いつも心の中であなたに御礼を言いたい気持ちで一杯でした。


野球の好きな少年たちを、生涯を賭して守り抜いた人へ。


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初めて僕が伊藤理事長の姿をお見かけしたのは、2年前、日本選手権の開会式でした。
その時はすでに杖をついておられました・・・。
入場行進をする野球少年たちの様子を、優しい表情で見つめて下さっていました。


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古川コーチに紹介して頂き、直接お話しを伺う事が出来たのは1年前・・・。
今でもその日の感激を忘れられません・・・。
車椅子に乗りながらも、あなたの目は情熱に溢れていました・・・。
その目は、野球少年たちと同じ輝きを持っていました・・・。


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少年が野球の主人公であると語り続けた人。


日本にポニーリーグの火を灯した人。


身体が小さな少年にも、野球の技術が上達途上の少年にも、
あなたは夢を持ち続ける事の大切さを教えてくれました。


勝敗ではなく、ましてや優劣などではなく、
もっともっと純粋で、真っ白な心で野球を楽しむ事の大切さを教えてくれました。


野球の好きな少年たちに教えてくれました・・・。


あなたの心の中にもずっと、カキーン!の音が響き続けていたのだと思います。


・・・野球の神様に逢えましたか?
・・・天国で、野球の神様に逢えましたか?


千の風になって」の歌詞を僕は、今日ほど噛み締めて考えた事はありません・・・。


・・・もう杖も車椅子も必要ありません・・・。
・・・風になって北海道の野球少年たちの傍へ・・・。
・・・風になって沖縄の野球少年たちの傍へ・・・。
・・・風になって関東の野球少年たちの傍へ・・・。


・・・風になって日本中の野球少年たちの傍へ・・・。


・・・風になって今、泣いている野球少年たちを守りに・・・。
   野球の楽しさや素晴らしさを思い出させてあげるために・・・。


・・・もう杖も車椅子もあなたには必要ありません・・・。
・・・野球の風になってグラウンドへ、スタジアムへ・・・。


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謹んでご冥福をお祈り申し上げます。