青い空に白い雲。
真夏の青い空。
もくもくと湧く白い入道雲。
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ハヤトの先輩、清瀬ポニー29期生、
そうそう、完全試合を達成した男、
うむ、ミスターパーフェクトと僕が呼んでいた男、
アキラくんの近況を聞いた・・・。
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アキラくんの親父さんから電話をもらう。
相変わらず元気いっぱいの声・・・。
元気いっぱいの声ってね、元気をくれるからイイ・・・。
元気な声で僕も人と話したいものだと思う・・・。
アキラくんの親父さんの声。
なつかしい声。
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高校の野球部に入った時、
アキラくんは、「清瀬ポニー出身です!」って自己紹介したそうだ・・・。
その時、3年生のエースの先輩は、
「オレの弟と一緒だよ、弟は小平ポニーだったんだよ。」
と言って喜んで迎えてくれたらしい・・・。
昨年の小平ポニーの捕手、タエイくんのお兄さんがエース。
良い野球少年たちの縁は不思議で、
なんと素晴らしい事なのだろうと僕は思う・・・。
タエイくんのお兄さんは、アキラくんに積極的に声をかけてくれて、
たくさんたくさん一緒に練習をしたそうだ・・・。
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スゴイ野球少年って呼ばれるよりも、
やっぱりね、良い野球少年って呼ばれる方が大切・・・。
あらためて僕は強く実感するんだ・・・。
出会う事。
出会い、共に夢に向かって歩み始める事。
全国津々浦々、そんなドラマに満ち溢れているだろう・・・。
僕は、そんなドラマの全てを甲子園と呼ぶ。
夢に向かって歩く少年たちの全てを高校野球と呼ぶ。
間違いない。
日本中に甲子園がある。
「かける。」
あまりにも尊い夏がある。
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残念ながらアキラくんたちの高校は、
昨日の試合で負けてしまったのだけれど、
アキラくんはブルペンでね、肩を作って準備していたのだそうだ・・・。
マウンドに立つ大好きな先輩のために。
そして、大切な仲間たちのために。
どんなに輝く顔でアキラくんはいただろう・・・。
あのアキラくんのいろんな表情なら、
僕は、たくさん思い出す事が出来る・・・。
やさしいアキラくんだ・・・。
だが、胸の中には闘志が漲っているんだ・・・。
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「この一球に、かける夏」
タエイくんのお兄さんが、かけた夏・・・。
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日本中の、
野球の好きな少年たち。
誰もがそれぞれのドラマの中で輝き続けてほしい・・・。
カキーン!の心で・・・。
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アキラくんの親父さん。
キーン!キーン!って声が甲高い・・・。
受話器を置くと、ちょびっと耳の中がキンキン・・・。
カキーン!じゃない、
キーン!の心だ・・・。
否、まさにそれこそがカキーン!の親心だ・・・。
見事!
アキラくんの親父・・・。
我が先輩。