秋雨の中のセミ。
火曜日、・・・雨かよ〜!・・・なんちゃって。
朝から本格的な雨模様だった・・・。
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本当ならば今夜、
昨夜よりも綺麗な月が見えるはずだったのだけれど・・・、残念・・・。
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雨の匂いが少し違っていた・・・。
一足早く冬の雨のような匂いがしていた・・・。
僕の気のせいなのだろうか?
心の触覚を研ぎ澄ましてみると、
季節の移ろう中に僕らもまたいる事がわかる・・・。
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昼休みに少しだけ窓を開けた。
ふと、セミの声が聞こえて驚く・・・。
おそらく一匹。
力強くはなかったけれど、確かに鳴いていた・・・。
随分と、のんびり屋なセミだが、
周りの状況を見てきっと、セミ自身がビックリしちゃっているんだろうな・・・。
「あれれ〜っ!もう秋じゃないですか〜っ!」って、ね。
飲みすぎた親父たちが翌日、
目覚めた時には休日の夕刻だったって時みたいな気分に似てるんじゃないだろうか・・・。
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冷たささえ感じる秋の雨。
アンバランスなセミの声。
移ろう季節の中の一場面・・・。
セミよ、ひとりぼっちでもがんばれ・・・。
力の限り鳴け・・・。
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秋雨じゃ。
濡れたくはない。