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身体の大きな小学6年生の野球少年・・・。
仮に名前をAくんとしよう・・・。
Aくんは、いわゆる、「ナントカ町ナントカズ」のスター選手なのだそうだ・・・。
そう、典型的なエースで四番タイプの少年だ・・・。
IBA(学童軟式野球)の世界でも、名うての野球小僧らしい・・・。
もちろん、周りの大人たちの評価だけなんかではなく、きっとAくん自身が野球を好きでがんばっている男の子なのだろうと僕は思う・・・。
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「いろんな中学校のチームからスカウトされているんです。」
過日、清瀬ポニーの紅白戦(体験)のチラシを僕が配布に行った時、
Aくんが所属するナントカズの監督さんがそう仰っていた・・・。
すごいすごい少年なんだね・・・。
どんな中学野球の道へ進んだとしても、いつまでも誇り高く野球を続けてほしい・・・。
「清瀬ポニーさんからもね、是非ウチに来て下さい。ってね、声は既に掛けられていますよ。」
え?・・・である。
もう一度言おう。
え?・・・って。
たぶん、それは、大いなる勘違いです・・・。
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こうして僕みたいなOBの親父たちでさえ、熱心にチラシを配布したりしていますが、
特定の選手に対するスカウトまがいの行為を清瀬ポニーは致しません・・・。
一切しておりません・・・。
野球を真剣に学びたい少年なら誰でも、ね、
抱きしめるように迎えてくれるクラブチームが清瀬ポニーです。
「是非、ウチに来て下さい。」ではなく、
「どうか僕を入団させて下さい。」が、本来のスタンス・・・。
それこそスジだと僕は思う。
ただ優秀な選手を集め、中学生の野球大会に於けるタイトルを手中に収める事を目的とするチームであれば、
「是非、ウチに来て下さい。」は、あるだろう。
だが、清瀬ポニーは違うのだ。
その活動の主眼は、そう、選手たちの育成なのだ・・・。
野球の好きな少年たちにね、もっともっと野球を好きになってもらう。
そして、高校へ行っても尚、楽しく野球が続けられるレベルまで成長させる・・・。
その活動こそ、清瀬ポニーが清瀬ポニーたる所以なのだ・・・。
僕は、この3年間を振り返り、胸を張ってそう言えるのだ・・・。
もし、「是非、ウチに来て下さい。」って言われて、
天狗さんになっちゃって入団しちゃったら大変・・・。
それは選手自身が可哀想な事になってしまうと思う・・・。
昨今の、中学硬式野球の人気急上昇が背景には、ある。
おそらく来季も、かなりの大人数にね、清瀬ポニーはなるだろう・・・。
「是非、ウチに来て下さい。」で入団したならば、ね、
不満に感じてしまう事だってあるかもしれない・・・。
僕は、それが恐い・・・。
野球を学ぶ上で、不満は一番あってはならぬ事だ・・・。
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2008年11月現在、
1年生と2年生だけで清瀬ポニーは4チーム編成だ・・・。
4チームそれぞれが今、
その選手が必要とするべき、あるいは学ぶべき場所にある・・・。
4チームの全員が今、
本当に真剣に自分自身の野球に向き合い、そして懸命に学び続けている・・・。
見ていて胸が詰まるほどだ・・・。
だからこそ僕は、彼ら全員のファンなのだ・・・。
「すごい野球少年」なんて呼ばれなくていい・・・。
ただ、「いい野球少年」と呼ばれてほしいんだ・・・。
それこそきっと、清瀬ポニーで野球を学ぶ目的なんだ・・・。
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話を「ナントカ町ナントカズ」のAくんに戻そう・・・。
Aくん、
「是非、ウチに・・・。」の、ウチとは、
清瀬第2グラウンドの事なんだよ・・・。
Aくんよ、オジサンも君に言おう、
是非、清瀬第2グラウンドに来て下さい。
そして野球の風を深呼吸して下さい。
「僕はどうしても清瀬ポニーに入りたい!
ここで野球をもっともっと学びたい!」
君がそう思えたのならばきっと大丈夫だよ。
ノープロブレム!さ・・・。
真剣にグラウンドを走る先輩たちの列に加わればいい・・・。
Aくん、
君のカキーン!の音を清瀬第2グラウンドで聞ける日を、
オジサンは楽しみにしています。
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わっはっは!
カキーン!さ!