命。

スカッと爽やかに晴れてはいるが寒い一日だった・・・。
この気温はちょうど、クリスマスから年末年始の頃と同じなのだそうだ・・・。
冬のリハーサルといったところか・・・。


二十日締めの仕事を納めた帰り、
車に乗り込みエンジンを掛けて気付く。
フロントウインドーにしがみつく一匹のカメムシ・・・。

寒いだろうにな・・・。
カメムシ・・・。


洗濯をして干してある僕のシャツには、よ〜く付いているんだよ・・・。
カメムシ・・・。
家族全員の洗濯物の中で唯一、僕のシャツにだけ付く・・・。
何でだろ?っていつも思う・・・。
それが結構悩みだったりする・・・。
たぶん、フェロモンじゃないかと考えている・・・。


カメムシが多い年は、降雪量も多いと聞く・・・。
この冬、それを注意して過ごすべし・・・。


ワイパーを動かして追い払えばいいんだけれど、それでは少し可哀想だ・・・。
僕は一度車から降りて、人差し指でカメムシをピン!と弾いた・・・。
草むらの方角へ・・・。



えっとお〜、
もしもしカメよ、カメムシさんよ、
しっかり越冬するんだぞ・・・。
むっしっし・・・。


小さくても「命」。


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江東グラウンドで捕まえたザリガニが脱皮をした・・・。
春季関東大会の決勝戦の日に捕まえたザリガニだ。
あれからかれこれ4ヶ月。
数えて3度目の脱皮になる・・・。

これが脱いだ殻・・・。
青さが御理解頂けるだろうか?
綺麗な水色でしょ?
本当に不思議なんだ・・・。
脱皮後、本体は現在、ゆるりゆるりと身体を伸ばしているところ。
甲殻類が成長するのはね、脱皮直後の身体が柔らかい時だけなんだよ・・・。


脱皮をして、さらに青さが増している・・・。


江東グラウンドのザリガニ・・・。


小さくても「命」。


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小さくても「命」はね、
懸命という言葉さえ形作る・・・。


懸命の中に「命」あり。


「命」を軽んじるニュースばかりが聞こえる世相に・・・、
異議あり