教える男。

クイッ、クイッと、それはそれは見事なトンボ掛けだ・・・。
「まあね、なんてったって30年以上の年季が入ってるんだもんね。」と、
42歳、僕と同い年の野球小僧、島田コーチは言う・・・。

クイッ、クイッ、ザッ・ザッ・・・。
クイッ、クイッ、ザッ・ザッ・・・。
安定した腰づかい、軽やかな両手首のスナップ・・・。
見る見るグラウンドは平らでサラサラになる・・・。


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憶えているだろうか?
僕らの息子たちが小学6年生だった時の、清瀬レッドライオンズ・・・。
本当に本当に強い学童の野球チームだった・・・。
その強いレッドライオンズの技術面での礎になっていたのが、この男・・・。
我が友、島田コーチである・・・。


ごくたまに、僕の日記の中で、野球の技術についての記述があるのだけれど、
それはすべて島田コーチの監修によるものだ・・・。


ずっとずっとポニーからのコーチ就任要請を固辞していたシマさんだったが、
息子たちが卒団を迎えたのを機に、正式にコーチとなり現在に至る。


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クイッ、クイッ、ザッ・ザッ・・・。
サラサラと平らになったグラウンドは、この男の野球への想いだ・・・。


少年たちに野球を伝えたいと願う、この男の想いだ・・・。


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42歳、元・高校球児・・・。
清瀬ポニーの新・島田コーチをよろしく・・・。


彼もまた、「あの夏」を心の中で大切に持ち続けている・・・。


彼の「あの夏」は、元ロッテの初芝清選手に本塁打を浴びて終わったのだけれど、
今もなお「あの夏」は、その胸を熱く焦がし続けている。


元・高校球児がコーチになって中学生を導く・・・。
それはとても素晴らしい事だ・・・。


「あの夏」を宝物として心の中で大切に持ち続けている男は、
中学生たちの未来の「その夏」を、一緒になって夢見ようとしている・・・。


清瀬ポニーの選手諸君、
君たちの「その夏」が、ね、いつか「この夏」になった時、
一緒になって笑ったり泣いたりしてくれるコーチがまた1人増えたんだよ・・・。


しっかりとしっかりと野球を学び続けておくれ・・・。


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「その夏」が、「この夏」に・・・。
「この夏」が、いつまでも忘れられない「あの夏」になる・・・。


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野球の素晴らしさに感謝・・・。


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クイッ・クイッ・・・。
ザッ・ザッ・ザッ・・・。


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