チャペルにて。

先週末の、従妹の結婚式だ・・・。

干支で言うと、え〜っと、ちょうど僕よりも一回り下になる従妹だ。
オフクロの一番下の妹の長女だ。
この子が生まれた時の様子を、既に中学生になっていた僕は、今でもはっきりと憶えている。
オフクロの実家の座敷で、ちっちゃな布団の上に転がっていた、丸々と太った赤ちゃんだった・・・。
丸々と太った赤ちゃんだった彼女は、3姉妹の長女として、
本当にしっかりとした性格に育った・・・。


我慢をする場面も、人一倍多かっただろうと思う・・・。
そして迎えたシアワセな場面だった・・・。


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しかし3姉妹というのは、とても興味深い存在である。
従妹たちの様子を観察しながらいつも、僕は考えていた・・・。


長女は、しっかりさん。
次女は、がっちりさん。
三女は、おっとりさん。


見事なまでに、その典型のような従妹たちだ・・・。
しっかり&がっちり&おっとりで、3人が仲良しの姉妹だ・・・。


お姉ちゃんの花嫁姿を、
妹たち2人は、泣き顔だったけれど嬉しそうに見つめていた・・・。


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シアワセなのだ。
寂しいけれどシアワセなのだ。
涙なのだけれどシアワセなのだ。
それが結婚式なのだ。


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「わっはっは!俺にも息子が出来たんだもんね。
 一緒に晩酌するんだもんね。
 ちっとも寂しくなんかないんだもんね〜だ。」って、叔父貴は言っていたけれど、
それはおそらく30%位で、
残りの70%はやはり寂しいに決まっているだろうと僕は思う・・・。


寂しいけれどシアワセなのだ。
7対3で負けちゃっているけどシアワセなのだ。
花嫁の父、摩訶不思議なり。
強がりを言う敗戦投手のような表情が花嫁の父なのだった。



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披露宴のテーブル。
オフクロ側では一番上の従兄である僕。
僕はカミさんと、それから弟一家と一緒に座り、華やかな宴を楽しんだ・・・。


テーブルの上に、「新婦従兄」と僕の名前が書かれた紙があり、
その小さな紙の裏に、花嫁からのメッセージがあった・・・。


〜お兄ちゃんへ〜
と、書かれていた・・・。
そのメッセージを読み、あらためて僕も胸が詰まる・・・。


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おめでとさん・・・。


暖かい家庭を築いておくれ・・・。


きっときっと、暖かいだけでいい・・・。
それだけでいい・・・。
それだけでシアワセになれちゃうだろうって僕は思う・・・。