春は少しずつ訪れる。
それを実感するような月曜日の朝だった。
土日はあんなに暖かかったのになぁ、ブルっと身震いするほど寒かった。
毎年の事なのだけれど、この時期の朝の散歩で僕は、
木々の枝に膨らみ始める芽を見つけては心和む・・・。


もうちょっとだよ・・・。
もうちょっとで春だよ・・・。


すっかり犬の散歩ではなく、
犬を抱っこした僕の散歩になってしまっているのだけれど・・・。
探すと楽しい・・・、春の気配・・・。


キラキラと輝いているんだ・・・。


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息子と、その仲間たち・・・。
13人の、清瀬ポニー30期の仲間たち・・・。
一人ずつ、一人ずつ、夢の扉を開き始めている・・・。


訪れつつある春の気配と共に・・・。


合格の報せを聞く度に僕は、
ウキウキとしてガッツポーズをする・・・。


「奇跡が起こりました。」だなんてね、
彼の親父からのメールには書かれていたんだけれど、それは違うと僕は思う・・・。
大きな夢を持ち、確かにそこへ向かいながら歩んだ息子を、
誰よりも誇りに思っているのは、ね、彼の親父に違いない・・・。


春は、すぐそこに来ている・・・。
少しずつ、少しずつ、春の扉は開き始めている・・・。


13人全員の夢の扉が開いたら、
僕は泣いてしまうんじゃないかと思う・・・。
こんなにも待ち遠しい春は初めてだ・・・。


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3月25日・・・。
高校野球のグラウンドに中学3年生が立つ。
3月25日・・・。
それが定められたルール・・・。


その日まで毎週末、各ポニーリーグのグラウンドには、
中学3年生たちの姿が見られるだろう。


現役のポニーリーガーたちの試合に声援を贈りつつ、
レーニングに励む新高校球児たちの様子も見ようと思う。


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研ぎ澄ませ・・・。
研ぎ澄ませよ・・・。


心も身体も研ぎ澄まして春を迎えよう・・・。


カキーン!