ハヤトの練習プログラムの中に、「ランニング・朝の部」がある。
ハヤトは早寝・早起きだ・・・。


今朝からハヤトは、「ランニング・朝の部」に於いて、
親友のサッカー少年、Tくんと共に走る事にしたそうだ・・・。


いつもハヤトはTくんの事を僕に自慢する。
「すごいんだよ、Tくんは・・・。」って、ね。


僕は、自慢に出来るようなトモダチを持つ事が出来た息子を、ちょびっと誇らしく思う・・・。


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残り僅かな中学生時代。
数えてごらん・・・。
中学校に通う日数が、あと何日?
どうだい?
寂しいかい?


本当に早かったよなぁ、・・・中学生時代・・・。
アッと言う間とは、まさしくこの事だ・・・。


トモダチたくさん作れたかい?
人に自慢出来るようなトモダチをたくさん作れたかい?


わっはっは、そうかそうか・・・。
父ちゃんはな、それが一番ウレシイ・・・。


君は、トモダチの話を父ちゃんにする時、
一番イイ顔をする・・・。
それでいい・・・。
それだけでいい・・・。


たぶん、人間合格!


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午前6時半、ジャージ姿でハヤト出発・・・。


午前6時半・・・。
NHK教育テレビでは、そうだよ、
おねえさんたちが体操をしているような時刻だ・・・。


僕は、まだ睡眠中だ・・・。
グ〜・スカ・ピ〜・・・。


昔、仕事を始めた頃、
「いいか?仕事で成功するためには、人が寝ている時に働け!」と、
僕は諭された事がある・・・。


僕はそれを信じ、人様が寝ている時にせっせと働いた。


だが、僕は成功しなかった・・・。


それは何故か?


それは、逆にな、人様が起きてせっせと働いている時に僕は寝ていたからだ・・・。


ごく最近、それに気付いた・・・。


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「ただいま〜っ!」


ハヤトがTくんと走り、そして帰って来た時も、
僕はまだスヤスヤ睡眠中だった・・・。


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「速かった・・・。
 すごいTくんは速かった・・・。
 俺のスピードに合わせてくれた・・・。」


ハヤト帰宅後の第一声は、そうだったと聞く・・・。


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Tくん、ありがとう・・・。


これからも良いトモダチでいておくれ・・・。


ランニング・朝の部・・・。