雪のカキーン曜日。

♪雪は降る〜 あなたは来ない〜♪ってか?


唄っているのは誰?
え?バッティングセンターのおじさん?


あなたは来なくないよ。
行くよ、僕らは・・・。


わっはっは!カキーン曜日!


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ハヤトとU太を連れて、僕はバッセンに行く・・・。


雪の降る街を〜 雪の降る街を〜♪ってね、出掛ける・・・。


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ハヤトの小学校時代のチームメート、U太だ・・・。
今も尚その頃の面影が残っていて、僕から見れば可愛くてたまらん・・・。


U太もまた、野球で夢の扉を開けた・・・。
僕からすればそれがうれしくてたまらん・・・。


4月から遠くへ行ってしまう・・・。
寮に入り、そこで野球をするU太・・・。


僕も高校時代は寮生活だったからな、その大変さは解る・・・。
とにかく1年生の1学期を乗り切れ・・・。
どんな事をしてでも乗り切れ・・・。
それしか贈れる言葉は無いのだけれど・・・。


がんばれがんばれと祈るような気持ちで僕は、
バットを振るU太を見た・・・。


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大きくなったU太だけれど、
一瞬の表情は小さかった頃のままだ・・・。


歳月の流れる速さを噛み締めるように想う・・・。


想いながらも僕は、
成長する子供たち自身の強さを信じている・・・。


がんばれよ、本当にがんばれよ!


負けるなよ!
自分に、な・・・。


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雪はミゾレに変わった・・・。
少し空が明るくなったような気がした。


どんなに遠くへ行ってもさ、
日本中同じ空だ・・・。
結局は、同じ空が続いている・・・。


そう考えれば寂しくなんかない・・・。


忘れるなよ、
カキーン!の心・・・。