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僕は君の事故を、ラジオのニュースで知った・・・。
君が事故に遭い、そして亡くなった事をラジオのニュースで聴いた・・・。
そして僕は今、泣いている・・・。
君や、君の御両親の悲しみを想い、今、僕はただ泣いている・・・。
誰を憎み、恨めばいいのだろうと思う・・・。
でも、ね、見つけられないんだ・・・。
恨んだり、憎んだりすべき誰かがいるのなら、ね、きっと楽だろうと思う・・・。
でも、ね、君の周りは、そう、誠意ある人々で溢れていました・・・。
16歳の君。
16年の君の人生は、・・・野球しかありませんでした・・・。
もっともっと、あのね、ごめんね・・・。
もっともっと生きていれば、ね、
楽しい事がたくさん待っている人生があるはずでした・・・。
だから僕は泣く・・・。
君が誠実に白いボールを追い続けた16年の日々と、
きっとその中にあったであろういくつかの涙やいくつもの笑顔を想い泣く・・・。
夕刊で見たんだ・・・。
ごめん、夕刊でね、僕は君の顔を見た・・・。
君は、五厘の坊主頭で、そして笑顔だったんだよ・・・。
僕は、君を想いながら泣く。
君のお父さんやお母さんや、お爺さんやお婆さんや、兄弟や、
君の後輩や先輩やチームメートたちと同じ重さの涙は流せないのだけれど、
僕は、君を想いながら泣く。
僕は、何も出来ない・・・。
それが悔しくてたまらない・・・。
君の魂をぎゅっと抱きしめてあげたい・・・。
力の限り君を抱きしめてあげたい・・・。
野球少年・・・。
君の、16年だけの人生の全てをぎゅっと抱きしめてあげたい・・・。
君と、キャッチボールがしたい・・・。
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マイクロバスを運転していた副部長が、ね、
業務上過失致死として逮捕されたんだよ・・・。
でもね、君は決してそんな事を望んでなんかいないだろう・・・。
なぜなら君は、野球小僧なのだから・・・。
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五厘の坊主頭で笑う君の顔を僕はずっと忘れまい・・・。
なぜなら僕は、野球小僧の親父なのだから・・・。
君のお父さんの嘆きや悲しみに寄り添いたいと願う・・・。
君のお父さんは、ね、野球小僧を持つ親父の仲間なのだから・・・。
かけがえのない僕らの仲間なのだから・・・。
忘れまい・・・。
君を忘れまい・・・。
野球しかなかったであろう君の、
たった16年の人生を、ね、
どんな偉いヤツにだって否定させまい・・・。
ごめんよ。
君のために出来る何かが、ね、
僕にあるかい?
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痛かったろう?
よくがんばったね・・・。