■
「敗れて夏が終わる・・・。」
なんだかな、ワケ知り顔でそんな事を言う大人にだけはなりたくない・・・。
敗れて終わってしまう夏なんてあってたまるものか・・・。
敗れて終わってしまう野球があってたまるものか・・・。
高校3年生・・・。
たとえ君が、ね、
グラウンドにいても、ベンチにいても、スタンドにいても、そうだよ・・・。
負けても最後なんかじゃない・・・。
ひとつの区切りまでしっかりと走り抜いただけなんだよ・・・。
野球は続くよ、どこまでも、
野を越え山越え谷越えて・・・。
まだまだこれからさ、
泣くな泣くな、たかだかこんな事で・・・。
敗れたんじゃない・・・。
ただ、目の前のひとつのゲームに負けただけだ・・・。
負けただけなんだよ、敗れたんじゃない・・・。
「負ける」って事と、
「敗れる」って事、
とてもよく似た言葉なのだけれど、違うんだよ。
それは、まったく違う意味を持つ言葉なんだよ・・・。
僕は、難しい事を言ってるだろうか?
でもね、
きっと今日だってね、
神戸の甲子園を目指してさ、
日本中の甲子園で熱闘が繰り広げられているだろうと思う・・・。
ゲームだ・・・。
勝つヤツもいれば負けるヤツもいる・・・。
ゲームなんだよ、
いつか再びプレーしようぜ・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ゲーム」を、な、
「試合」だなんて訳してしまった時から、
(それは、100年以上も昔の事なんだけれど)
日本の野球は、ね、過ちを繰り返しているのかもしれない・・・。
日本中の、
高校3年生の球児たちに贈りたい言葉があるんだ・・・。
君や、君の大切なチームメートたちを想ってごらん、
な、そうだろ、
敗れたヤツなんて一人もいないだろ?
君たちは勇者だ・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
笑い飛ばしてやろうぜ、
「ゲーム」を、「試合」だなんて訳したヤツを。
本当に笑えるぜ、ソイツ、
「プレイボール」を訳せなかったんだからな・・・。
君の勝ちだ・・・。
君たちの勝ちだ・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
君たちが大人になり、
社会へ出て働く・・・。
その時君は知るはずだ・・・。
「敗れる」って言葉の本当の意味を・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
♪ああ〜 あああ〜
高校〜3年生〜
僕ら、離れ離れになろうとも〜
チームメートは〜 いつま〜で〜も〜♪だっ、
大切なのはカキーン!魂なんだよ・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
勝って良し、負けてなお良し克てば良し・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
君は今を慈しみながら生きろ!
プレイ!(楽しもうぜ!)ボール!(野球を!)