みんな輝く。
僕んちの駐車場での出来事。
最初、コンクリートの切れ目の部分の土がモコモコしているのを見つけた・・・。
モコモコとした土の中からね、このセミは出てきた・・・。
僕は、じ〜っと、このセミが羽化するまでを観察する事に決めた・・・。
よじ登ったコンクリートの壁で、そのセミは動かなくなった。
背中が割れ、中から柔らかな身体が現れる頃、朝日が景色を照らし出していた・・・。
セミは必死に身体をよじり、殻を脱ごうとする・・・。
セミは脱ぐ・・・、まさにセミヌードだと言えようぞ・・・。
しなやかな翅は、陽を浴びて乾き、キラキラと光った・・・。
夏の朝。
ちいさな虫の空への旅立ち。
命、摩訶不思議・・・。
どんな命だって輝くものだ・・・。
僕は、命の不思議に感動する・・・。
あたりまえの不思議さに感動し続けるのだ・・・。