昔、
そうだな、現在高1の息子が小学校の低学年だった頃の事だ。
僕と息子は黒目川沿いの遊歩道にある芝生の広場でキャッチボールをしていた・・・。
息子が取り損ねて、ボールは地面をコロコロ転がって行った・・・。
今でもそうなのだけれど、その芝生の広場の端にはね、膝のあたり程の高さの笹が生えている。
その中にボールが入ってしまうと厄介なんだよ、結構探すのに苦労する・・・。


僕:「何やってんだよ〜、ちゃんと捕れよ!」
息子:「オ父サンコソ、キチント投ゲテヨ!」
なんて言い合いながら僕らはボールを探していた・・・。


その時である。
息子:「オ、オ父サン!コレ何?」


息子が指差した地面を見ると、
直径3センチほどのスーパーボール位の大きさの黒い毛玉が4つ並んでいた・・・。
黒い毛玉は4つ、寄り添うように並んでいた・・・。


僕が指で摘み上げ、手のひらに乗せてみると、
それは小さなネズミの赤ちゃんだった・・・。


息子:「飼オウ!家ニ連レテ帰ロウヨ!」
僕:「だ、ダメだよっ!
   あのな、お父さんネズミとお母さんネズミは今、お仕事に行ってる。
   帰って来た時にさ、子供たちがいなくなっていたら可哀想だろ?」


息子はしばらくブツブツ言っていたのだけれど納得し、
僕らはネズミの赤ちゃんを元の場所に戻した・・・。


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その夜、僕はいろいろと調べたのだけれど、
そのネズミは野ネズミなどではなく、
都市部や周辺住宅地で大きな被害を出しているクマネズミだと知った。


おおおっ、あんなの連れて帰らなくって良かった・・・。
僕は胸を撫で下ろしたのだった・・・。


東南アジアからおそらく、船に紛れ込んで日本に上陸したこのネズミは、
爆発的に繁殖している。
とても頭が良く(うらやましい)、生半可な罠には掛からないのだそうだ。
その道のプロでも駆除は難しいと聞く。
せっかく仕掛けた罠が空っぽで、ワナワナと肩をふるわすプロも多いらしい・・・。


電線を伝い、家屋から家屋へ移動するネズミの映像は衝撃的だった・・・。


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それが昔、現在高1の息子が小学校の低学年だった頃だから、
ちょうど10年程前の話題だ・・・。


それから10年経った今、
ますますそのネズミによる被害は拡大しているそうだ・・・。


こんな看板を見た。

とても綺麗な店舗だ。
その看板には大きく、「ねずみ除け」の文字がある・・・。
ネズミの被害と闘う人々と共にある誠実な店だと僕は見た・・・。



ひとつ利口になった。
そう、ネズミ除けの網は、黒だ・・・。


しっかりと記憶に留めておきたい。
ネズミ除けの網は黒だ!
そう、黒だ!


♪こ〜れぞ〜 ま〜こ〜と〜の 黒だ武士ぃ〜♪ってな。


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ネズミ除けの網は黒が良い。
網タイツも黒が好き・・・。


あみもとっ!