高く澄み渡った秋の青空に。

今年の5月に永眠した祖母の御霊の合祀を行う。
初夏の告別式、盛夏の納骨、そして初秋に合祀。
この合祀を以って祖母の今生は完結したのだけれど僕は思う、
とても良い季節の中で祖母を想い、そして見送る事が出来たのだからシアワセだったんだ、と。


お榊を拝戴し、祖母の御霊にお供えをした。
お榊の葉の濃い緑色は、心を清々しくさせてくれるものだ。
〜おばあちゃん、ありがとう、そしてさようなら〜
僕は深く頭を垂れて祖母に伝えた。


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元来、父方でいうと僕んちの宗派は曹洞宗だ。
先祖代々、相当昔から曹洞宗だ。


父方の親類で何かがあった時には仏式。
母方では今日のように神式。


日本には、
八百万(やおよろず)の神々と、
大地いたる所、路傍の隅々にまで仏さまが存在する。
ごく自然にね、とても大らかに共存している。
なんて穏やかな風土だろう・・・。


僕という小さな人間の心の中にも、仏式と神式が自然なカタチで融和している。
僕もまた、大らかで穏やかな人間でありたいと思う。


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昔、僕がまだ幼かった頃、
父方の菩提寺の住職さんに質問した事がある。


「ねえ、おじさん、お経の中のさ、ギャ〜テイってどんな意味?」


すると、住職さんは、こう答えてくれたんだよ。


「わっはっは、ギャテイギャ〜テイってな、面白いだろ?心に残るだろ?
 それは、みんなでみんなでって意味だ。
 みんなでみんなで一緒にシアワセになりましょうってね、お釈迦様の教えなんだよ。」


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今、僕は想う。
今日、合祀を済ませた祖母が言っていた事を想う。


「陽気ぐらし・・・。
 世界中の人はみんな兄弟・・・。」


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住職さんも祖母も、
間違いなく同じ事を言っていたのだと思う・・・。


みんなでみんなで、
みんなでシアワセにならなくちゃ・・・。


誰かの悲しみの上に成立するシアワセなんてないんだからね・・・。


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ギャテイギャ〜テイ!


みんなでみんなで!


楽しめ楽しめ!


もしかしたらね、そんな心ってさ、
野球の精神にだって通じるものかもしれないね・・・。


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わっはっは!
ギャテイギャ〜テイ!で、カキーン!だ。


高く澄み渡る秋の青空に・・・。