燃えちゃうぞ。

とある賢そうな主婦の人がテレビで語っていた。
題して、「わたし流のエコ生活」ってな具合で語っていた。


「私は〜、車のガソリンを満タンにしません。
 なぜなら〜、満タンにした分だけ〜、車が重くなって燃費が悪くなるからですう〜。」


いちいち語尾を伸ばす物言いが気に食わないが、許そう・・・。
このご時世、必死に倹約に努める姿勢は見事だと思う・・・。
まさしく主婦の鑑(かがみ)だと言えよう・・・。


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だが、ちょびっと間違ってるよ。
ガソリンは小まめに満タンにしなくちゃいけません・・・。


僕は、10代後半の頃、それが原因で車が燃えた事がある。


あまりにも満タンにする頻度が少なくってな、
燃料タンクの内側が錆びちゃっていたんだ・・・。
錆び錆びのカスが落ちてノズルが詰まり、
ホースのところから火が出たんだよ・・・。


運転している時、なんだか焦げ臭いなぁ〜って思っていた・・・。
ふとサイドミラーを見ると、僕の車からユラユラ火の手が上がっていた・・・。


びっくりした。
びっくり仰天した。
だが、びっくり仰天している場合では無かった・・・。


周りに人がいない場所まで走ろうと思った。
出来るだけ人家が無い場所に不時着しようというパイロットの気持ちと同じだった。


うわ〜ん、赤信号だぁっ!
と思った刹那、


「だっ、大丈夫かっ!」と声が聞こえ、
振り向くとそこに、消火器を手に持った路線バスの運転手さんが立っていた・・・。


プシュ〜っと鎮火し、僕は一命を取り留めた・・・。


人の優しさや勇気に触れ、今の僕の命がある事に感謝、
なのだけれどな、その後、修理代は高かった・・・。


ガソリンは満タンにするべき。
それを僕は、子々孫々に伝えようと思う者でR。


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冒頭の、賢い倹約主婦の人よ、
ガソリンは満タンに、ね。


♪こっころも満タンに、コ・ス・モ・石油♪
がテーマ曲だ。
貴女に贈ろう・・・。


トランクの中の余計な物を降ろすのは有効だ。
それは間違いない・・・。


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一刻の猶予もならぬ!
早く!早く!
ガソリンの暫定税率廃止を望む!


そうすればね、
「あのう、1000円分だけ・・・。」とか、
「スミマセン、10リッターだけ入れてください。」なんて悲しいセリフを若者が語らずに済む・・・。


車が燃えちゃう若者だって減るはずだ・・・。


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以上。
オジサンの主張でした。