芸術の秋。

少々早めに朝、電車に乗って出掛ける。


ラッシュアワー前とあって比較的空いた車内で、僕はイスに座る事が出来た。


安全安心西武線
駅員さんの笑顔もイイ。
やっぱり電車は安全で安心な乗り物なのだ。
これでイイのだ。
眠りたいんだけど寝ないでおく。
お年寄りが目の前に立ったらね、僕は席をユズルくんになろうと考えている。


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向かい合った前方の席、
うら若きOLさん風のお嬢さんがお化粧を始めた・・・。


素地から次第に仕上がる絵画のようであった・・・。


なかなか絵心がある。


よく、黒目川沿いの遊歩道で写生をしている人を見かけると僕は、
邪魔にならないように気をつけつつ、その背後から拝見させてもらうのだけれど、
それに似た感動すらあった。


女性の顔とは、
絵画のようなものなのかもしれない。


ミロ、じゃなかった、
見ろ!まさしくお嬢さんはビーナスのような顔になった。


芸術の秋。
芸術もまた人をシアワセにする。


♪すっぴんか〜ら〜べっぴん〜
 すっぴんか〜ら〜べっぴん〜♪


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おっとっと、
僕の視線に気付いたか?


お絵かきお嬢さんと目が合う・・・。


たぶん、お嬢さんは心の中で言っているんだろうな。


ミケランジェロ!じゃなかった、
 見てんじゃねーよ!
 あんた、ダリ?」


なんちゃってな。


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♪すっぴんか〜ら〜べっぴん〜
 すっぴんか〜ら〜べっぴん〜♪


目が合ったら微笑む、
それが人間同士の基本なり。


僕が微笑むとお嬢さんも照れくさそうに笑った。


うむ、お嬢さんよ、
シアワセになりなさいよ・・・。


絵の腕を上達させたらね、
もっともっと美人になれる!(かもよ。)