野球の熱き風に。
中学3年生の野球少年を持つ親父たちと、
ここ最近、何度か僕は一緒に飲む機会があった・・・。
みんなみんな熱く、そしてイイ親父ばかりだ・・・。
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僕はずっと、聞き役に徹していて、
彼らの話に頷いたり、柄にもなく考え込んだりする・・・。
僕が思う事は一つ。
ただ一つだけだ。
彼らの子供さんが自分に合った高校に進み、
野球と学業の両立に励み友を得て、
決して忘れ得ぬ素晴らしい青春を過ごしてほしいだけだ・・・。
カキーン!なんだよ、ただカキーン!だ。
野球の楽しさや厳しさを充分に知った中学3年生の今、
その子にふさわしい道を真っ直ぐに進ませてあげる度量を持つだけでいい・・・。
親父に出来る事は、ね、ここまでで終わり。
あとは、そうだな、
歩き出す背中をしっかりと見送るだけだ・・・。
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中学3年生の野球少年たちよ、
がんばれがんばれ!
たくさんの夢を大切に抱きながら進め!
競う相手は他人じゃない。
自分自身だけなんだよ・・・。
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中3野球小僧を持つ親父たちとの会話の中、
どうしても気になる「言葉」がひとつある・・・。
セレクションという言葉だ・・・。
「○高のセレクションではね・・・、」
「×高のセレクションではね・・・、」
何気なく(少なくとも僕から見れば、そう思えるぞい)使われている「言葉」なのだけれど、
その「言葉」の真意を知っておいた方がいい・・・。
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「セレクション・・・。」
ほい、サダコ、いいか?この「言葉」を和訳してみな・・・。
何だ何だ?
答えられないのか?
じゃあ、そっちの、ちょびっと僕みたいにオナカの出てるオジサン、
答えてみて・・・。
「う〜ん、選別、ですか?」
なるほど、「選別」か・・・。
でもね、ブッブー、それではちょびっと足りないんだな・・・。
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「セレクション」
正解は、ね、
「淘汰」だ・・・。
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え?「選別」と「淘汰」の違いを知りたいってか?
うんうん、それは各自が辞書で調べてちょうだいな・・・。
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それを胸に収め、そして理解した上で、ね、
「セレクション」という「言葉」を使うべきだね。
軽々しく口にしてはいけない「言葉」だよ。
善し悪しは別として・・・。
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一方、
セレクションを行わない高校がある。
だが、この夏、その高校の見事な闘いぶりは、
多くの野球ファンの胸を熱くさせた・・・。
中学3年生を対象にした入部説明会には、
実に90名以上の野球少年が集ったそうだ・・・。
この夏の熱き、誇り高き野球が、
中学生たちの心を魅了したのだと思う・・・。
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良き方向へ、
野球の風の風向きが変化する事を僕は、
願ってやまない。