情熱大陸。

ナースなカミさん夜勤で不在の夜。


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高校球児1年生の息子は、いつもと同じく午後9時過ぎに帰宅。
それから素振りをして、僕が投げる布ボールでティータイムをして、
川沿いをず〜っとマルエツさんまで走って往復して、
タオルで投げる練習をしてからメシを食う・・・。


メシを食う量が飛躍的に増加した・・・。
合宿の効果とは、胃袋がデカくなった事ぐらいだ・・・。


それから入浴メッツ。


時刻は午後10時45分。
バスタオルを腰に巻いただけの姿で自室に向かう・・・。


「ちゃんと着替えて暖かくして寝ろよ!」と、階下から僕は大きな声で言う。
なにしろカミさんが不在、
そんな時に風邪をひかせちゃったらな、父ちゃん面目丸つぶれだしな・・・。
厳しく、存在感のある父ちゃんになろうと思う・・・。


息子本人の予定では、それから勉強をして出来るだけ早く就寝・・・。
学業と部活の両立の厳しさを味わっている真っ最中だ。
なにしろこんな日々のスケジュールでな、朝は5時半に家を出なければならない・・・。
高校時代の僕ならな、おそらく3日と続かないだろうよ・・・。


息子だけじゃない・・・。
み〜んなみんな、こうなんだろうな・・・。
がんばれよ、がんばれよ、高校球児たちよ・・・。
どんな事があってもね、最後までがんばり続けなさいよ・・・。


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だが、あまりにも息子の部屋が静かなので不気味・・・。
不審に思い様子を見に行くと、案の定、息子は爆睡していた・・・。
先ほどと同じ、バスタオルを腰に巻いただけの姿で大の字になり寝ていた・・・。
救いは、数学の教科書をその手に持っていたって事だけだ・・・。


夢の中で勉強をしているのなら、ね、邪魔しちゃ悪いな・・・。


よし、父ちゃんに任せておけ!
父ちゃんが着替えさせてやろう!


パンツだってはかせてやろう!
はかせてやろう!
おう!はかせてやるとも!


父ちゃんは今、君のパンツをはかせ太郎・・・。


うむ、情熱大陸のバイオリンのメロディーが聞こえるだろう?
葉加瀬太郎さんのニューアルバムを次に買う予定。


だが、結局僕は、新聞紙を丸めて息子の頭を叩いて起こした・・・。
父親として、時には鬼になる覚悟も必要なはずだ・・・。


情熱大陸・・・。


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明日は僕も早起きをして弁当を作る。