野球ってね、一遍の美しい詩なのだ。

元日の夜、テレビで僕は、「はじめてのおつかい」を見た・・・。
いかんな〜、いかん、
涙腺がすっかり緩んでしまった四十路のオッサンである僕には、な、
胸元をズバッと直球で攻められたような気がして、涙がボロボロ出ちゃうんだよ・・・。


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ジャイアンツ時代の清原選手の大ファンだという5歳の男の子が出ていた・・・。


バーベキューに使う3キロの炭をホームセンターまで買いに出掛けたのだけれど、
その彼のお父さんが、ね、
彼の細い手首に、清原選手のリストバンドを着けながら言うんだ・・・。
「キヨみたいな強い男になれるぞ!」って・・・。


すごくうれしそうな顔をした5歳の男の子は、ね、
何度も何度も清原選手のリストバンドで汗を拭う(真似をする。)・・・。


彼は背負ったリュックに半分、
抱えた箱に半分、
3キロの炭を持って歩いていた・・・。


彼は途中、何度も挫けそうになるのだけれど、
その都度思い返したように立ち上がり歩き続けたんだ・・・。
長渕剛さんの「とんぼ」のメロディと一緒に・・・。


清原選手みたいに強くなりたい・・・。
強い男になりたい・・・。


3キロの炭を持ちながら歩く男の子の表情は輝いていた・・・。
とっても健気で可愛くてなぁ、
涙無くしては見られなかった・・・。


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小さな子供に勇気を与える・・・。
それは、野球選手としての冥利に尽きる事なんじゃないだろうか?


詩だよ・・・。
野球選手の足跡は、詩なんだ・・・。


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大杉勝男さんだ・・・。


僕は、大杉さんが好きだ・・・。


「はじめてのおつかい」のな、キヨが好きな5歳の男の子と僕は同じだ・・・。


僕も、大杉さんのような強い男になりたい!ってね、
未だに思い続けているんだもんな・・・。