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春休みの僅かな余暇、寮からRくんが帰省。
大変な一年間だったけれど、よくぞがんばったものだと思う・・・。
いよいよ二年生になる。
さあ、後輩が出来るぞ。
君の魂が問われる番だ。
一年間、先輩からされた嫌な事を、君は決して後輩にしてはいけないよ。
去年の今頃の自分の不安を思い出してごらん・・・、
絶対に後輩に嫌な思いをさせてはダメだよ・・・。
僕が言うまでもなく、君は解っているんだね・・・。
随分と君は、本当に成長したんだね。
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僕は、
自分の高校時代を思い出した・・・。
それは、高校一年生の時の出来事。
身も心もクタクタになり、僕は寮で爆睡していた。
すやすや就寝していた。
明け方、
知らぬ間にパンツを下ろされ、
大切なモノの先っちょに、
なんと、ムヒを塗られた・・・。
強烈に痛くて冷たくて、
僕はムヒ〜!って大騒ぎした。
爆睡しやすい性質が災いして、
パンツを下ろされても気が付かなかったんだね・・・。
あ?笑ってる?
ひどいな〜、笑い事じゃなかったんだぜ・・・。
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だが、今にして思えば、な、
自分でも笑っちゃう、良き思い出なり。
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な、寮でがんばった新二年の君よ、
悪しき伝統があるなら絶ち切れ・・・。
悪しき伝統を絶てるのは君だ。
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僅かな休暇を終え、Rくんは寮に戻る。
がんばれがんばれ・・・。