バーミヤンさま、エビチリはパリパリの上に乗せて出してください。
ぽつりぽつりと桜咲き、春の日差しに包まれた一日・・・。
穏やかな空気が動き風になり、その中に立つだけでシアワセな気持ちになる・・・。
黒目川沿いの遊歩道。
春の小川はサラサラ流る。
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ちょっとした公園や広場で、
ゴムボールを使って野球をしている小さな子供が増えているような気がする・・・。
その姿を、うれしい気持ちいっぱいで見る・・・。
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なんだか、ね、犬の散歩じゃなくってさ、
犬を肩に乗せた僕の散歩なのだけれど・・・。
歩きながら見渡す大好きな街の景色・・・。
それぞれの季節の、折々の風が好きだ・・・。
ミニチュアダックスだったはずのタロウは、
ジャイアントミニチュアダックスに成長していて重い。
ズシリと肩に重い・・・。
「父ちゃん、ちょびっと僕は降りたい。」
タロウは話さないのだけれど、気配でわかる・・・。
どれどれ、と、僕が肩の上から地面にタロウを降ろすと、
ちょうど女の子のダックスが向こうからやって来た・・・。
フリフリのフリルの付いた洋服を女の子のダックスは着ていた。
とっても似合っていて可愛らしかった。
タロウと女の子ダックスは、互いに匂いをクンクン嗅いで挨拶をする。
「やあ、こんにちは。僕の名前はタロウ。
地球の平和を守るためにやって来ました。」
タロウは話さないのだけれど、僕は気配でわかる・・・。
フリルの洋服の女の子ダックスと、全裸のタロウ・・・。
ちょっぴり恥ずかしそうだった・・・。
ダックスの場合、やっぱり服は必要かもしれん・・・。
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女の子ダックスの姿が見えなくなった途端、
「父ちゃん、抱っこしてくれ。」と、
タロウは僕の足にしがみつく・・・。
なんてわかりやすい性格・・・。
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タロウを再び肩に乗せて僕は歩く。
早く帰って今日も仕事仕事・・・。
見上げる空は眩しい。
絶好の野球日和。
日本中のグラウンドにな、
シアワセなカキーン!の音が響き渡りますように・・・。
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仕事場のラジオのダイヤルはNHK・・・。
センバツ全試合を今日も聴く。
耳をダンボに、
心をバンビに、
そうやって聴く・・・。