里の秋。

部屋に射し込む西日の光が、随分と長くなったものだ・・・。
まだまだ続く暑さの中で、僅かだけれど秋を感じる・・・。


夜はなおさらで、窓を開けて布団に横たわれば、聞こえる秋の虫の声にホッとする・・・。


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今朝、歩いていた時、
公園でいつも体操をしている僕のオフクロのような年代の御婦人たちのグループが、カセットテープに合わせて、「里の秋」を合唱していた。


ひとりのオバサ・・・、じゃなかった、御婦人が両手を振って指揮をとり、全員が微妙にユラユラ揺れながら唄う姿は微笑ましかった・・・。


静かだが「里の秋」は、深くて強い反戦歌である。


ユラユラと揺れながら元気いっぱいに唄う御婦人たちの姿を僕は、とても頼もしく思った・・・。


僕らの世代から見たオフクロたち、
まだまだ健在!


♪く〜りの実〜、煮てま〜す、いろり〜ば〜たぁ〜♪


ば〜たぁ〜って伸ばす部分の歌声が、とてもチャーミングであった・・・。


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昼間、
スーパーに買い物に行き、
高いサンマの前で僕が固まっていたら、


いつもの親切な紫パンチパーマのオバサン(この人もオフクロぐらいの年齢、特売日によく会う。)に声を掛けられた・・・。


「サンマは高いよ、やめときな。
イワシにしなさい。」って・・・。


う〜む、
ありがたいアドバイスであった・・・。


サンマは高いがイワシは安い。
栄養価だってええよ・・・。


つくづくオフクロ世代の人たちの頼もしさを感じた一日であった・・・。


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リリリ・・・、
秋の虫の声を聞きながら眠ろう・・・。


今日もまたシアワセでありがたい・・・。