僕のオジサン・・・。
清瀬ポニーの、第2グラウンドが田んぼだった頃、
僕は7歳で、いつもそこで遊んでいたんだ・・・。
ザリガニを釣り、ドジョウをすくい、
いろんないろんな虫を捕まえて過ごした・・・。
そんな頃、僕はオジサンと出会った・・・。
虫捕りを真剣にする大人を見たのは初めてだったからな〜、
僕は、その後、オジサンにまとわり付いて過ごした・・・。
僕の虫に関する知識はすべて、オジサンから習ったものだ・・・。
そのオジサンが、な、
ものすご〜く有名な画家である事など、僕は知らなかった・・・。
有名な画家なんかじゃない・・・。
僕にとっては、ね、単なる昆虫採集の先生だ・・・。
オジサンの家に出入りするようになり、
オバサンからも、ね、すごく僕は可愛がってもらった・・・。
小麦粉から作るカレールーを、初めて食べさせてくれたのはオバサンだ・・・。
今、すごく多くの人が、
オジサンの事を先生!って呼ぶ・・・。
オジサンの事をオジサン!って呼ぶのは、ね、
たぶん、僕だけだ・・・。
先生じゃないぞ!
単なるオジサンだぞ!、この人は・・・。
小さな虫の命の大切さや、
その身体の機能の凄さを僕に教えてくれた単なるオジサンだぞ・・・。
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僕が二十歳を過ぎ、
とても大切な女の子と出会い、結婚する時・・・、
その日、
仲人をしてくれたのは、
オジサンとオバサンだった・・・。
ね、人が人と出会えることの不思議ってあるでしょ?
僕は、オジサンもオバサンも大好きだった・・・。
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オバサンが亡くなり、オジサンは一人だ・・・。
すごくすごく心配・・・。
なんだかな、今、
カミさんがオジサンのメル友になっていて、
すごく僕はうれしい・・・。
せっかくナースなんだもん、
サンキューな、カミさんよ・・・。
オジサンの身体の事、考えていておくれ・・・。
今日、
オジサンの81回目の誕生日・・・。
ほんの少しの時間なのだけれど、
僕ら夫婦は、ね、
オジサンの顔を見に行く予定・・・。
長生きしてよ、オジサン・・・。