したたかに歩け。

隅田川のほとりの、広大な歩道を行く・・・。


ブルーシートを屋根にした家々が近くに見える・・・。


その背後、まるで覆い被さるように巨大な高層マンション群が広がっている・・・。


この辺りの景色は、ガラリと変わった・・・。


町工場は廃れ、
人が生きるための音が聞こえなくなり、


だから景色が変わって見えるのだと僕は思う・・・。

綺麗で巨大な建物で地べたを覆い尽くしたとしても、な、


人が生きる音の聞こえない場所は、街じゃない・・・。


僕の触角は僕の心に、それを伝えてくる・・・。


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巨大な高層マンション群の向こうには、なあ、
建設中のスカイツリーがそびえる・・・。


混沌とした時代の変遷の渦の中に僕らはいる・・・。


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「この先、一体どうなってしまうのだろう?」


今、働き盛りのはずの友人たちの多くが言う・・・。


この先の不安を言う・・・。


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堂々と、強くある事だ・・・。


結局、それが一番大切なのだ・・・。


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向かい風が吹く。


随分と冷たい風だなと思いながら僕は、
向かい風を受けて歩く・・・。


大きな隅田川の吹きっさらしの風だから冷たいのかなと、考えながら歩く・・・。


木枯らし1号だったのだそうだ・・・。