親友サップが午後来た・・・。


先週の水曜日は祝日だったから、ね、
僕らは野球の練習をしていないので、サップの顔を見るのはちょびっと久しぶり。


来るやいなやサップは僕に、
「ばかっ!」と言った。


ばかにばかと言われ、僕は憤慨した・・・。


「膝が痛くなるまで歩けってオマエが言ったからな、
膝が痛くなるまで歩いたんだ、俺は・・・。
そうしたらな!一週間動けなかったんだぞ!
膝が痛くて痛くて・・・。
このばかっ!」


あ?
膝が痛くなるまで歩けなんて言ってないぞ!
膝が痛くなる前までがんばって歩けって言ったんだぞ!と、僕は反論した・・・。


なにしろ体重130キロ(推定)のサップだ。
僕はヤツの膝への負担を十分考慮しつつダイエットのアドバイスをしたのに、な、
この言い草は何だ?


僕はあらためてサップにばか!と言った。


「痛くなるまで歩けって言っただろうが!ばかっ!」


いいや、言ってない!ばかっ!


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


俗に言うこれが、
「言った」「言わない」の事例である。
あるいは、これを、水掛け論とも呼ぶ。


つまり、責任の擦り付けあいである・・・。


だが、実際に膝が痛いのはサップであって、
僕は痛くも痒くもない・・・。


だから僕は、
わっはっは〜!って言ってやった・・・。


「ばかっ!」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


僕の仕事部屋での騒ぎを聞きつけ、
今日は休日だったカミさんが仲裁に入ってくれて一件落着・・・。


ただ、お盆に饅頭が載っていたので僕は悲しくなった・・・。


ああ、その饅頭は中身が栗きんとんの、僕の好物なのに・・・。
後で食べるのを楽しみにしてたのに・・・。


「おおっ、サンキュ!
この饅頭は美味いんだよな!」と、
サップはそれを一口で食べた・・・。


オマエ、痩せたいんじゃないのかよ!と、
僕は心の中で叫んだ・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


饅頭一個でご機嫌になったサップといろいろ話した・・・。


先週の水曜日、サップは三歳の息子を連れて、
ゴシンジャー(?)ショーと仮面ライダーショーのハシゴをしたと言う・・・。


その話をするサップの表情が柔和な親父の顔で、な、
僕は嬉しかった・・・。


だからサップよ、
人の事をばかとか言うな!