夕焼け色の柿。

丸くて四角い大きな柿が、とてもいい色になった・・・。
夕焼けの色にとてもよく似合うんだ・・・。


夕焼けの色によく似合う柿が、とても美味しそうだ・・・。


よそんちの柿なんだけれど、さ、
道にはみ出している分は、みんなの物じゃないかと僕は思う・・・。


適当な長さの棒が近くに落ちていたら、突っついてみたいものだ・・・。


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夕焼けの中を、自転車を連ねて家路を急ぐ小学生の小さな男の子たちがいた・・・。


そんな子供たちの姿って、ね、
いつ見てもうれしいものだ・・・。


バットを背負っている子もいるからきっと、
どこかの広場で野球をしていたのかもしれないな・・・。


子供時代を楽しめ楽しめ・・・。


今、一緒に過ごしているトモダチの笑顔をずっとずっと、
忘れてはいけないよ・・・。


すれ違った男の子たちを振り返りながら僕は見る。


早い早い、一瞬にして彼らの姿は小さく小さくなった・・・。


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自転車に乗って走り去るような速さで子供って大きくなってしまうものだから、
なおさらなおさら僕は思うんだよ、


今を大切に生きなきゃって、さ・・・。


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女の子が自ら命を絶ったというニュースを、
僅かな間に複数聞いた・・・。


子供を持つ親の一人として、やはり胸が張り裂けんばかりに痛む・・・。


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小さく小さくなった男の子たちの姿は、ね、
遥か遠く、見えなくなった・・・。


元気いっぱい遊んで、クタクタになって、
「ただいま〜っ」って家に帰るシアワセ・・・。


親であるならそのシアワセを、
「おかえり〜」って強く強く抱きしめてあげてほしい・・・。


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柿の木の下に僕は佇む・・・。


柿を見つめる僕の瞳は、獲物を狙うライオンのようじゃないか?


食べたいにゃ〜、柿・・・。



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