カラス。

毎朝歩いていて僕は、一羽のカラスと親しくなった。


しかし華やかさに欠ける鳥なのだけれど、な、
こんなでも慕ってくれれば可愛いものだ・・・。


鴨か鯉にあげようと思って持っていたパン屑を分けてあげたところ、どうやらカラスは僕の顔を覚えたようだ・・・。


同じ場所でカラスは、僕を待つようになり、嬉しい・・・。


近くで見ると、ね、
つぶらな瞳が結構チャーミングなんだぜ、カラス・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


よく、人は、
カラスは本当に賢いと言う・・・。


何でも、な、
人間の三歳児ほどの知能があるという・・・。


だが、冷静に考えてみれば、ね、
三歳児程度の知能なのだからあまり賢くはないと僕は思う・・・。


まだオムツをしていたりするヤツだっている程度の知能なら恐れる必要はない。


上手に手なずけてみたいものだ、カラス・・・。


カラスの勝手でしょなんて、な、
言わせないぞ、僕は・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


冬の朝は寒い。
出掛けるのもおっくうになりがち・・・。


でもアイツが待っているだろうと思えば、ね、
出掛けざるを得ない・・・。


カラスにも命あり。


愛しいものだ。