ヤキトリ買って帰ろうぜ。

夜、頃合いを見計らい、練習帰りの息子と駅で待ち合わせた・・・。


制服、革靴、坊主頭。
肩から下げた大きな鞄。


駅の階段を降りてくる息子の、
大きいこと大きいこと・・・。


頼もしく逞しいこと・・・。


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シアワセだ。
なあ、父さんはシアワセだ。


生きていること。


心も身体も健康で生きていること。


明るく、
笑顔を絶やさぬ日が今日も過ごせたこと。


それが本当の奇跡で、
それが本当の不思議で、


シアワセでシアワセで嬉しいんだ・・・。


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軽トラックの屋台のヤキトリ屋さんを見つけ、息子を誘う。


ヤキトリ買って帰ろうぜ。


タン三本、
カシラ四本、
ハツ二本。


一句出来たな。


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昨年のこの時期、
冬練で痩せた息子なのだけれど、


今年は体重が増えている。


良いことだと思う・・・。


ヤキトリ屋さんのオジサンと会話をしながら僕は、
息子の顔を見た・・・。


オマエが二十歳になったら、
酒場で一緒に飲みたいものだ・・・。


ってか。