日曜日の朝、僕は親友を迎えに行く・・・。
ピンポ〜ン!ピンポ〜ン!ピンポ〜ン!って、ね、
早朝なのにも関わらず、何度も何度も呼び鈴リンリンだ・・・。


お〜い!起きろ〜っ!
あっそびましょ〜っ!
ピンポ〜ン!ピンポ〜ン!ピンポ〜ン!ピンポ〜ン!
あっそびましょ〜っ!


昨日一緒に昼メシを食ったばかりなのだけれど、
今日も一緒にいてやりたいし、いてほしい・・・。
すまんがなあ、トモダチってえのはそんな存在・・・。


45歳になったってな、
あっそびましょ〜っ!って誘えるダチがいてくれる事がたまらなくシアワセ。


世界中に45歳のオジサンってさ、何人いるのか知ったこっちゃない。
でも、45歳になっちまってもさ、こんなして付き合えるダチを持ってるヤツは少ねえだろだろ?


「ば〜か!子供が起きちゃうだろ〜が!」って、
玄関ドアを開けて顔を出す親友の表情が嬉しい・・・。


「まいう〜」でお馴染み、
石塚英彦さんにソックリな親友なんだよ・・・。
だが、その笑顔の暖かさは石塚英彦さん以上だと僕は思っている・・・。


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親父さんが苦労をして立ち上げた会社だった・・・。
その会社を閉じる事を決めた時、
コイツは、僕の大切な親友は、どんな表情をしていたのだろう・・・。


そんな事を考えるとメチャメチャ切ねえ・・・。


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釣堀に行った・・・。
真夏の炎天下、とっても空いてる釣堀に行った・・・。


デカイ金魚釣ってさ、
柳瀬川でバーベキューしねえか?


「ば〜か、オマエはやっぱりばかだな〜。
 金魚は刺身が一番だろうが!」って、そんな事を言う親友の顔が嬉しい・・・。


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釣堀・・・。


お金を払って竿と網と餌をもらう・・・。


その時、麦わら帽子も貸してくれたんだよ・・・。
すごくうれしかった・・・。


麦わら帽子の海賊、ルフィン・・・。
僕は、ルフィンになりたいよ・・・。


親友よ、オマエを助けてやりたかったよ・・・。
ごめんな・・・。


本当にごめん・・・。