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一昨日の事だ・・・。
僕の仕事場にS県の某警察から電話が掛かって来た。
後輩の某が酔って暴れているので保護したとの由。
時刻は午後2時であった・・・。
平日の真昼間である・・・。
「本人からお宅様の電話番号を聞きまして、御連絡差し上げた次第です。」と、
物腰の柔らかそうな警察の方が仰っていた・・・。
「申し訳ないのですが、迎えに来て頂けないでしょうか?」
嫌です、そのまま逮捕しちゃって下さいとは言えぬ僕の気の弱さ。
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「失禁もしております。」
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なんだかな〜、
なんだかな〜、
なんで僕なのかな〜・・・。
買ったばかりのビアンカちゃんにな〜、
酔った小便タレを乗せたくないな〜。
ぶつぶつ、ぶつぶつ、
ぶつぶつ、ぶつぶつ、
後部座席にゴミ袋を敷き詰め、
捨てちゃってもいい毛布とジャージを積み、S県K市へ出発・・・。
途中、ダイソーでパンツを買う。
くそう!洗って返せよ!なんちゃって・・・。
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着くと、
後輩某は、3人のおまわりさんと一緒にいた・・・。
悪態をつきながら・・・。
下半身は毛布のくせに・・・。
「警察はヒマだな〜!」って某が言ったので、
僕が訂正した・・・。
ヒマじゃないぞい、このヒトたちは・・・。
昼間っから酔っ払っているヤツのために大忙しじゃないか・・・。
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なんだか僕まで免許証の提出を求められる。
身内じゃないからか?
でも、身内みたいなヤツなんです、
酒さえ飲まなきゃいい男なんです・・・。
金色免許で良かった・・・。
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帰途、酔った某はンガゴ〜と車中で高イビキだ・・・。
ルームミラー越しに某の寝顔を見ながら僕はニヤリと笑う・・・。
コイツが酔いから覚めたらな、
ある事ない事デッチ上げてだな、ものすげ〜恩に着せてやろう・・・。
後輩じゃなくってだな、家来にしてやろう・・・。
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酔って迷惑を掛けたことなら何度でもある僕だが、
酔ったヤツに迷惑を掛けられたのは初めての経験だ・・・。
初めてなの、やさしくしてネ、だ。