カレー

ナースなカミさんは夜勤で、
愛娘は大学のサークルの合宿で不在な夜だ・・・。


息子とタロウと僕。
男ばかりのムサクルシイ夜を過ごさなければならない・・・。


晩御飯はもちろんカレーだ。


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わっはっは、
タロウよ、息子よ、無礼講といこうじゃないか。
気を抜いて過ごそうぜ・・・。


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テレビを見ながらカレーをうどんに載せて食べ、
そのままコタツで僕らは寝た・・・。


快適だな〜、
怒るヒトがいないとな〜。


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夜中、目が覚める。


息子とタロウは抱き合うようにして寝ている。
僕は2階から毛布を持って来て2人に掛けた。


18歳になったものの、まだまだ寝顔は子供のままだ・・・。


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食べたままになっていた食器を流し台に運ぶ。
カレーが乾いて固まった皿を水に浸しただけで今宵の家事はオシマイ。
快適、快適・・・。


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しかし、息子にとってカレーは母ちゃんの夜勤時の味か・・・。


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否、それだけでもあるまい・・・。
野球をしていたのだからな、
印象に残るカレーはむしろグラウンドで皆で食べた楽しい味か?


いろんな事を考える。


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カレーライス。
カレー南蛮。
南蛮ババババ・バババ・バ〜ン。


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母親がナースの子供は、なあ、
カレーをどんな風に思っているのだろうな・・・。
もしかしたらカレーが大好物なんて子はいないのかもしれないな・・・。


「子供に一番人気のある食べ物はカレーです。」なんて、ね、
そんな話題を耳にする度に僕は、そんな事を思うんだ・・・。


現在、カミさんの勤務する病棟は若いナースが多く、
子供は皆ちっちゃいのだと聞くからなおさらだ・・・。


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カレー、カレー、
カレー甘いかしょっぱいか・・・。


つけまつけれ。