ザリガニが脱皮をした。
まだフニャフニャの身体を水槽の底に横たえ、ジッとしている・・・。


このフニャフニャな時だけが、甲殻類の彼らにとって唯一の成長のチャンス。
古い殻を脱ぎ捨てた者だけが、一回り大きくなる事が出来るのだ・・・。


う〜む、示唆に満ちておる。


水槽の脇に座り、ザリガニの脱皮の一部始終を見守っている45歳の男は、
日本中探したって僕一人だろう事は間違いないのだが、
僕はザリガニの脱皮から何かを学んだような気がする・・・。


人間もまた脱皮が必要なのかもしれん・・・。


45年の我が人生を振り返りつつ考えてみると、
脱皮をしたのはただの一度、思春期頃に大事なモンの先っちょが脱皮出来ただけだっぴ。
そう思うと情けないし悔しいじゃないか・・・。


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ザリガニにとって脱皮は、まさしく命懸けの行為だ。
その生命の営みの不思議を観察し、僕は感動する。


人間は、ザリガニからも学べる。


ザリガニが硬化したら撫でてあげたい。