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「ほら、また見られてる。」とカミさんが僕に言うので、
その視線の先を見てみるとだな、よそんちの赤ちゃんと目が会う・・・。
何故だか知らんが僕は、赤ちゃんたちからジロジロ見られる男・・・。
スーパーで、街角で、
抱っこされ赤ちゃんも、おんぶされ赤ちゃんも、僕の顔をジロジロと見る。
ベビーカーに乗っけられ赤ちゃんに至っては、身をよじったり身を乗り出したりしながら僕の顔を追う・・・。
ジロジロと、シゲシゲと、
シゲシゲと、ジロジロと、
赤ちゃんベイベたちが僕の顔を見る・・・。
何なんだよっ!オメ〜ら、
そ〜んなにオジサンの顔がおもしれ〜のか?
ガ〜オ、食っちまうぞ!
って顔をして赤ちゃんを見れば、
ニコッて笑うもんだから可愛いじゃねえか、赤ちゃん・・・。
♪こんにちは赤ちゃん〜 私が〜よそのオジサンよ〜♪ってか。
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しかし、よそんちの赤ちゃんでもこんなに可愛いんだからな〜、
孫なんか産まれたら僕なんか本当にどうなっちまうんだろうな〜。
ジィジって呼ばせよう・・・。
甘やかして甘やかして何でも買ってあげるスイートなジジイになろう・・・。
そのために今、がんばって働いてお金持ちにならねばなるまい・・・。
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実家に行くと、甥っ子のレオン(7ヶ月)がベビーベッドの中で遊んでいた。
妹が仕事に行っている間、オフクロがレオンを見ているのだった。
僕の顔を見るとレオンは、ヘヘヘ〜って笑う・・・。
生後7ヶ月で伝い歩きをしているのだから大した男だ・・・。
オフクロが目を離した隙に僕は、
ティッシュで細いコヨリを作り、レオンの鼻に入れてみた。
ちっちゃな鼻の穴にコヨリをチュルチュルとな。
すると、ヘヘヘって顔が、
ホホホって顔になった・・・。
ホホホって顔になるのだけれど僕を見ると、
ヘヘヘって顔に戻る。
だが、感覚的にはホホホなのだろうから、
無理してヘヘヘにならなくてもいいんだよ、レオンよ・・・。
飽きねえな、赤ちゃんを見てるとな。
カメラを持ってくればよかった・・・。
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ジロジロ・シゲシゲって、
赤ちゃんたちから見られるヒトって、さ、
悪人じゃないって証拠なんじゃないか?