〜買い物へ出掛ける途中の車内にて〜


なぜかカミさんが、ハンドルを握る僕の横顔をジ〜っと見ている。
ふっ、惚れ直したんだろうよって思っていたところ、


「鼻毛」と、カミさんは言った。


よせよ、レディが鼻毛なんて汚い言葉を使うんじゃねえよって僕が怒ると、
「鼻毛が出ています、1本っ!」って、まるで柔道の審判員みたいなセリフを言い返してきた。


どれどれ、
ヌボ〜っと鼻の下を伸ばしながらルームミラーで確認すると、
確かに1本、切り損ねたヤツが鼻の穴からコンニチハしているぞい。
僕は小指でソイツを鼻の穴の中にねじ込んだ・・・。


「あ、隠れた・・・。」と、カミさんは驚いていた。


どうだ?
すごいだろ?
ズバリ、格納式になっているんだぜ!って僕は、カミさんに威張ってやった。


1本っ!
ワザあり!