顔から火が出る恥ずかしさについての考察

顔から火が出る恥ずかしさ、ってか?
うんうん、たしかに昨日の僕はそうであった・・・。
まあな、大都会東京の都心部を、な、
裏返しのポロシャツを着て歩き回っていたんだもんな・・・。


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もう20年ほど前の事になる。
電車の中で、ね、
スカートの裾が背中のあたりでパンストのゴムに挟まっていて、
お尻をプリンと出している若い女性を見掛けたんだ。
周囲にいた男性の僕らは慌ててな、
それを見ないように見ないようにしていたものだからな、
逆に、その若い女性はお尻が剥き身になっちゃっているのを気付かなかったのだと思う。


イカン、何とか教えてあげなければときっと、誰もが考えたはずだ。
でも、どうだろう?
迂闊にそれを教えたらその女性を傷付けてしまうのではないかと悩んだよ、本当さ。


その時、一人の年配の女性が彼女に近付き、
サッとそれを直して耳元で何かを言ってあげてたんだよ。
本当に優しく、心あたたまる光景であった。


お尻を出していた若い女性は恥ずかしかっただろうが、
その恥ずかしさは優しい年配女性の心遣いで救われたのだ。


どうよ?
いい話だろう?
人の世の温もりが伝わるエピソードだろ?


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だから余計にな、
何故?、誰も僕のポロシャツが裏返しである事を教えてくれなかったのだろうって思う。
みんながみんな、冷た過ぎやしないか?


よ〜く考えればさ、
元々、シャツを裏返しに着ていた僕自身が一番悪いんだけれどさ、
それを教えてくれなかった世間が更に悪いんじゃね?って考えちゃう。


人間とは、
たとえ己が悪くても、
殊更の悪しき原因を他に探すものだと見つけたり。


すなわちそれを、責任転嫁と言う。


えっへん。